火災保険の補償内容を確認していると、「価額協定保険」や「価額協定特約」という言葉を目にしたことはありませんか?
一見難しそうなこの用語ですが、住宅の再建や家財の買い直しを考えるうえでとても重要な仕組みです。
この記事では、**価額協定保険(=価額協定特約)**について、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説します。
🔍 価額協定保険(価額協定特約)とは?
価額協定保険(かがくきょうていほけん)とは、火災保険の「特約」の一種で、契約時に再調達価額を基準に保険金額を設定する仕組みです。
🔸 通常の火災保険との違いは?
項目 | 通常の火災保険 | 価額協定保険 |
---|---|---|
補償の基準 | 時価額(古くなると下がる) | 再調達価額(新たに取得する金額) |
支払われる保険金 | 経年劣化分が引かれる | 新築・新品を取得するのに必要な金額 |
🏠 なぜ「再調達価額」が重要なのか?
火災などで建物や家財が被害を受けたとき、時価額による補償では「古くなって価値が下がった金額」しか保険金が出ません。
そのため、
「火事で家が全焼したのに、保険金だけでは再建できない…!」
といった事態になることも。
✅ そこで役立つのが価額協定保険!
価額協定特約をつけておけば、「今、同じ建物・家財をもう一度手に入れるために必要な金額=再調達価額」が補償されるので、実際の損害額に近い金額を受け取ることができます。
💡 具体的な事例で理解しよう
例:築20年の住宅が火災で全焼した場合
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住宅の時価額:1,500万円
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住宅の再調達価額:3,000万円(同等の新築を建てる場合)
契約タイプ | 受け取れる保険金額 |
---|---|
時価契約(特約なし) | 約1,500万円 |
価額協定特約あり | 約3,000万円 |
→ 価額協定特約があると、家の再建に必要な金額をしっかりカバーできます。
⚠️ 保険金額の設定に注意!
価額協定保険を使うには、保険金額を正確な再調達価額に設定する必要があります。
例えば…
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住宅の再調達価額:4,000万円
-
でも保険契約では2,000万円しか設定していなかった
この場合、損害が全額(4,000万円)だったとしても、保険金は2,000万円しか支払われません。
👉 補償額は契約金額までが上限なので、「過小評価」しないように気をつけましょう!
📌 価額協定特約をつけられる保険
価額協定特約は、以下のような火災保険に付帯できます:
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住宅総合保険
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住宅火災保険
※保険会社によって名称や条件が異なる場合があります。契約前にパンフレットや担当者に確認しましょう。
📝 まとめ|価額協定保険はこんな人におすすめ!
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自宅の建て替え費用を確実に補償してほしい
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古い住宅でも実際の再建費用をカバーしたい
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火災保険の補償に「抜け」がないようにしたい
特に持ち家の方には、価額協定保険の付帯を前向きに検討する価値があります。
保険金額の設定ミスを防ぐためにも、不動産会社や保険担当者とよく相談し、再調達価額に見合った金額で契約しましょう。
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