生命保険や損害保険の仕組みを調べていると、「保有(ほゆう)」という言葉を目にすることがあります。
日常生活で使う「持っている」という意味と似ていますが、保険業界では少し専門的な意味を持っています。この記事では、初心者の方にもわかりやすく「保有」の意味や使われ方を解説していきます。
保有の基本的な意味
一般的に「保有」とは、自分のものとして所持していることを指します。
たとえば「株式を保有する」「不動産を保有する」といった使い方をします。
保険の世界でも同じく、「保険会社が自分の勘定で持っているリスクや契約」を意味します。
保険における「保有」とは?
保険会社(保険者)は、契約者から引き受けた保険契約について、危険(リスク)の全部または一部を自社で引き受け=保有します。
つまり、契約者に万一のことが起きた場合、その保険金を支払う責任を保険会社自身が持つということです。
具体例でイメージ
例えば、ある保険会社が1億円の死亡保障を持つ契約を引き受けたとします。
-
保険会社がそのリスクを全額保有する場合 → 万一のときは1億円を自社で支払う。
-
リスクが大きすぎると判断した場合 → 一部を再保険会社に移転し、残りを保有する。
このように「保有」とは、保険会社がどのくらいのリスクを自社で引き受けているかを表す言葉です。
「保有契約件数」や「保有契約高」という指標
保険業界では「保有契約件数」や「保有契約高」という言葉もよく使われます。
-
保有契約件数:保険会社が現在保有している契約の件数
-
保有契約高:保有契約の保険金額の総額
これらは保険会社の経営規模や安定性を示す重要な指標であり、金融庁や業界統計でも頻繁に使われています。
まとめ
-
保有(ほゆう)とは、一般的には「自分のものとして持っていること」。
-
保険分野では、保険会社が契約から生じるリスクを自社で引き受けることを指す。
-
一部を再保険に出し、残りを保有するケースも多い。
-
「保有契約件数」「保有契約高」といった形で業界指標にも使われる。
さらに参照してください: