双務契約とは

双務契約とは?保険契約との関係をわかりやすく解説

双務契約(そうむけいやく) とは、契約の当事者双方がお互いに義務を負う契約形態のことです。
もう少し噛み砕くと、**「お金を払う代わりに、相手がサービスや物を提供する」**というように、義務と義務が対価関係にある契約を指します。

双務契約の基本的な仕組み

双務契約では、次の2つがセットになっています。

  • AがBに義務を負う

  • BもAに義務を負う

  • 両者の義務は対価の関係にある

例えば売買契約の場合、

  • 買主は代金を支払う義務

  • 売主は商品を引き渡す義務
    これらはお互いの義務が対価になっているため、双務契約です。

 

保険契約はなぜ双務契約なのか?

保険契約も双務契約に該当します。理由は以下の通りです。

  1. 契約者は保険料を支払う義務を負う

  2. **保険者(保険会社)**は、保険事故が起きたときに保険金を支払う義務を負う
    → この2つは対価関係にあるため、双務契約となります。

 

双務契約の特徴と注意点

双務契約には、**「同時履行の抗弁権」**という法律上のルールがあります。
これは、相手が義務を果たすまで、自分の義務の履行を拒むことができる権利です。

例えば保険契約では、契約者が保険料を払わない場合、保険会社は契約を解除したり保険金を支払わないことがあります。
これは双務契約の性質からくるものです。

双務契約の具体例

  • 売買契約(代金支払い ⇔ 商品引き渡し)

  • 賃貸借契約(家賃支払い ⇔ 部屋の使用を認める)

  • 保険契約(保険料支払い ⇔ 保険金給付)

 

まとめ

  • 双務契約は、当事者双方が義務を負い、その義務が対価関係にある契約

  • 保険契約も、保険料支払いと保険金給付の義務が対価関係にあるため双務契約

  • 双務契約には「同時履行の抗弁権」など特有のルールがある

さらに参照してください:

ソルベンシー・マージン比率とは?保険会社の「支払余力」を測る重要指標