投資を始めると、「委託保証金」や「証拠金」といった似た言葉が多く登場します。
特に、株式の信用取引とFX(外国為替証拠金取引)を比較すると、仕組みが混同されがちです。
この記事では、
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委託保証金の基本的な仕組み
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追証(追加保証金)が発生する条件
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FXの「証拠金」との違い
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初心者が注意すべきリスク
を、実際の取引イメージを交えながら丁寧に解説します。
委託保証金とは?
委託保証金(いたくほしょうきん)とは、
株式の信用取引や発行日決済取引を行う際に、投資家が証券会社へ差し入れる担保のことです。
信用取引では、自己資金以上の取引が可能になるため、
証券会社はリスク管理として、一定額の保証金を求めます。
委託保証金の基本ルール
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差し入れ期限:約定日から3営業日目の正午まで
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必要額:約定代金の30%以上
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現金だけでなく、有価証券でも代用可能
この保証金が、価格変動による損失をカバーする役割を果たします。
代用有価証券と代用掛け目とは?
委託保証金は、現金以外でも差し入れ可能です。
代用有価証券の例
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上場株式
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国債・社債
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投資信託(一部対象外あり)
ただし、株式などは価格変動があるため、
時価そのままでは評価されません。
代用掛け目の仕組み
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時価 × 一定率(例:70%)
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値下がりリスクを考慮した評価方法
これにより、保証金としての安全性が保たれています。
評価損が出た場合はどうなる?(追証の仕組み)
信用取引で保有している株式に評価損が発生すると、
委託保証金の維持率が下がっていきます。
維持すべき水準
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約定代金の20%以上
もしこの水準を下回ると、
**追加保証金(追証)**を差し入れなければなりません。
追証を放置すると?
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強制的にポジションが決済される
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想定外の損失が確定する可能性
これはFXにおける「ロスカット」と非常に似た考え方です。
FXでは「委託保証金」ではなく「証拠金」
ここで、FX初心者が一番混乱しやすいポイントを整理しましょう。
FXの正式な呼び方
FXや先物取引では、
委託保証金ではなく「委託証拠金」または単に「証拠金」と呼ばれます。
FXの証拠金の特徴
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レバレッジをかけて取引可能(国内FXは最大25倍)
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為替レートの変動で証拠金維持率が変動
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一定水準を下回るとロスカットが執行
仕組み自体は、信用取引の委託保証金と非常に近い考え方です。
委託保証金とFX証拠金の違いを比較
| 項目 | 株式信用取引 | FX取引 |
|---|---|---|
| 担保の名称 | 委託保証金 | 証拠金 |
| 必要割合 | 約定代金の30%以上 | 取引額÷レバレッジ |
| 価格変動時 | 追証が発生 | ロスカットが発生 |
| 決済ルール | 追証期限あり | 自動ロスカット |
FXでは追証が発生しない業者も多く、
その代わりにロスカットが即時執行される点が特徴です。
FX初心者が知っておくべき注意点
① レバレッジは「保証金効率」を高めるがリスクも拡大
少ない証拠金で大きな取引ができる反面、
相場が逆に動くと損失も早く膨らみます。
② 証拠金維持率は常にチェック
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株式:追証ライン
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FX:ロスカットライン
どちらも事前に把握していないと、強制決済になりやすいです。
まとめ|委託保証金を理解するとFXの証拠金も怖くない
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委託保証金は、信用取引で差し入れる担保
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評価損で20%を下回ると追証が必要
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FXでは「証拠金」と呼ばれ、ロスカットでリスク管理
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レバレッジ取引では、保証金・証拠金の理解が必須
FXも株も、
「どこまで損失に耐えられる設計なのか」を理解することが、
長く安定して取引を続けるコツです。
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