「支払利息ってどんな勘定科目?」「借入金と何が違うの?」
経理を始めたばかりの方は、ここでつまずきやすいですよね。支払利息は、借入金の返済にともなって必ず登場する重要な経理項目です。この記事では、支払利息の基本から仕訳例、借入金との違いまでをやさしく整理してお伝えします。
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支払利息とはどんな勘定科目か
支払利息とは、金融機関や他社から借入をした際に支払う「利息」を記録する勘定科目です。
損益計算書では営業外費用に分類され、本業とは直接関係しないコストとして扱われます。
支払利息に含まれる主な費用
・銀行などの借入金の利息
・信用保証協会へ支払う保証料
・延納税金の利子
・手形を更改した際の利息
・ファクタリングの手数料
まとめると、借入金に付随して発生する利子や費用を計上する科目というイメージが近いですね。
支払利息と借入金の違い
ここは特に間違いやすいポイント。
ざっくり分けるとこうです。
・借入金:金融機関などから借りた元本(負債)
・支払利息:元本を借りたことに対して支払う利子(費用)
借入金は負債なので経費にはできません。
対して、支払利息は費用となり所得税・法人税の節税効果があります。
つまり、借入金は返すべきお金、支払利息は借りたことによるコスト。
会計処理ではこの2つを分けることがとても大切です。
支払利息の仕訳ポイント
支払利息の仕訳で必ず見ておくべきなのが「返済期限が1年以内かどうか」です。
・1年以内に返済 → 短期借入金
・1年超の返済 → 長期借入金
この違いだけで仕訳が大きく変わるので要注意です。
仕訳例① 短期借入金を返済したとき
例: 銀行からの200万円の短期借入金を返済。利息20万円を加えて現金で返済した。
借方|貸方
短期借入金 2,000,000
支払利息 200,000|現金 2,200,000
仕訳例② 長期借入金の返済時
例: 3年返済の長期借入金300万円を返済。利息30万円を加えて支払い。
借方|貸方
長期借入金 3,000,000
支払利息 300,000|現金 3,300,000
支払利息の前払・未払の処理
発生主義に基づく会計処理では、支払いのタイミングがズレると次のような科目を使います。
・翌期以降の利息を前払いした場合 → 前払費用・前払利息
・当期分の利息をまだ払っていない場合 → 未払費用・未払利息
実務では決算時に科目の振り替え漏れが起きやすいので、スケジュール管理が大事です。
まとめ
支払利息は、借入金に対して支払う利子を記録する重要な勘定科目です。借入金の元本とは経理上の性質が全く異なり、仕訳でも「短期借入金」「長期借入金」の区分を見極めることが必須です。
実務では返済スケジュールや利息の前払・未払も発生しやすいため、状況に合わせた適切な処理が欠かせません。
経理の基本として押さえておくと、日々の仕訳だけでなく決算の精度もぐっと高まりますよ。
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