間接金融とは

間接金融とは?意味・仕組み・直接金融との違いをわかりやすく解説!

企業や個人が資金を集める方法には、「間接金融」と「直接金融」の2つの手段があります。
ニュースや経済記事でもよく出てくる言葉ですが、「結局、間接金融って何?」と思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、間接金融の意味・仕組み・直接金融との違い・メリットとデメリットを、会計や金融の専門知識がない方にもわかりやすく解説します。

🏦 間接金融とは?わかりやすく言うと「銀行を通してお金を融通する仕組み」

間接金融(かんせつきんゆう)とは、企業や個人などの「資金の貸し手」と「資金の借り手」が、銀行などの金融機関を通してお金をやり取りする仕組みのことです。

💡簡単に言うと…
預金者(お金を預ける人) → 銀行 → 企業(お金を借りる人)
という“間に銀行が入る”お金の流れが間接金融です。

銀行は、預金者から集めたお金を元手に、企業や個人に融資を行います。
このとき、貸し倒れなどのリスクは銀行が負うため、預金者自身が損をすることは原則ありません。

📊 間接金融の仕組みを図で理解しよう

預金者 →(預金)→ 銀行 →(融資)→ 企業
←(利息)← ←(返済+利息)←

銀行は、預金者からお金を「預金」という形で集め、そのお金を企業などに「融資」します。
銀行は企業から受け取る利息の一部を、預金者への「預金利息」として支払うことで利益を得ています。

🏢 間接金融の具体例

  • 銀行融資:企業が銀行から事業資金を借り入れる。

  • 住宅ローン:個人が銀行を通して住宅購入資金を借りる。

  • 信用金庫・保険会社の運用:預金や保険料を集め、貸付や投資に回す。

このように、私たちの生活の中にも間接金融の仕組みが数多く存在しています。

⚖️ 間接金融と直接金融の違いを比較!

「間接金融」とよく比較されるのが「直接金融」です。
それぞれの特徴を表で整理してみましょう。

項目 間接金融 直接金融
仲介者 銀行・信用金庫など 仲介者なし(投資家と企業が直接取引)
資金の流れ 預金者 → 銀行 → 企業 投資家 → 企業
リスクの負担 銀行が負担 投資家が自己責任で負担
代表的な例 銀行融資・保険・預金 株式発行・社債発行
情報の非対称性 銀行が企業を審査・管理 投資家が自ら情報を分析

👉 簡単に言えば、
「銀行が間に入る」=間接金融、
「銀行を介さない」=直接金融

という構図です。

✅ 間接金融のメリットとデメリット

🔹 メリット

  1. リスクを銀行が負ってくれる

    • 預金者は返済リスクを直接負わないため、安全性が高い。

  2. 資金調達のハードルが低い

    • 企業は株式発行のような手続きなしに融資を受けやすい。

  3. 専門的な審査による安心感

    • 銀行が企業の信用力を審査してくれるため、取引の信頼性が高い。

🔸 デメリット

  1. 銀行の判断に左右される

    • 銀行の審査基準が厳しいと融資を受けにくい。

  2. 金利コストが発生する

    • 銀行の利益分として利息が上乗せされる。

  3. 金融機関依存になりやすい

    • 銀行に頼りすぎると、経営の自由度が下がるリスクも。

 

📈 日本における間接金融の現状と変化

かつての日本経済では、企業の資金調達の多くが「間接金融」でした。
特に高度経済成長期には、銀行融資が企業成長の原動力となっていました。

しかし近年では、株式市場や債券市場を通じて資金を集める「直接金融」への移行が進んでいます。
これは、企業が自らの信用力で資金を調達しようとする流れが強まっているためです。

💬 たとえば、スタートアップ企業がベンチャーキャピタルや株式市場を活用して資金を得るのは、まさに「直接金融」の代表例です。

💡 間接金融が依然として重要な理由

とはいえ、間接金融がなくなることはありません。
なぜなら、次のような理由があるからです。

  • 中小企業にとっては依然として銀行融資が主要な資金源である

  • 銀行が企業の経営を支援・モニタリングする「金融仲介機能」を持つ

  • 預金者にとっては安全で安定した資産運用手段になる

特に中小企業や個人にとって、間接金融は今も経済活動を支える重要な柱です。

🧾 まとめ:間接金融は「信用と安心の金融の仕組み」

ポイント 内容
意味 金融機関を通じてお金を貸し借りする仕組み
主なプレーヤー 銀行・信用金庫・保険会社など
メリット 安全性・資金調達の容易さ
デメリット 金利コスト・金融機関依存
現状 直接金融の比率が増加傾向だが依然重要

さらに参照してください:

【企業間信用とは】商業信用の仕組みと企業経営における重要性をわかりやすく解説