FX(外国為替証拠金取引)では為替レートそのものに注目しがちですが、株式市場の仕組みや動きを理解することは、為替相場の背景を読むうえで非常に重要です。
その中でも、IPO(新規株式公開)や株式売出しの場面で使われる重要な制度がグリーンシューオプションです。
本記事では、グリーンシューオプションの意味・仕組みを丁寧に解説しながら、FX取引とどう関係するのかを実務目線で説明します。
グリーンシューオプションとは
グリーンシューオプションとは、
株式などの募集や売出しにおいて、オーバーアロットメント(追加売出し)が行われた場合に、主幹事証券会社が行使できる権利のことです。
主幹事証券会社は、
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発行会社
-
既存株主(大株主など)
からあらかじめこの権利を付与してもらい、
市場の需給バランスを調整するために活用します。
なぜグリーンシューオプションが必要なのか
IPOや大型の株式売出しでは、上場直後に株価が大きく動くことがあります。
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買いが殺到して株価が急騰
-
反対に、需給が崩れて急落
こうした値動きを抑えるために使われるのが、グリーンシューオプションです。
オーバーアロットメントとの関係
オーバーアロットメントとは、
当初予定より多めに株式を売り出す仕組みです。
主幹事証券会社は一時的に株式を借りて市場に供給しますが、
その後の価格動向に応じて、
-
市場で買い戻す
-
グリーンシューオプションを行使して株式を取得する
という選択を行います。
グリーンシューオプションの具体的な流れ
実際の流れを簡単に整理すると、以下のようになります。
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IPOや株式売出しが実施される
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オーバーアロットメントにより追加で株式が売られる
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上場後の株価動向を見ながら
-
主幹事証券会社が
・市場で株を買い戻す
・またはグリーンシューオプションを行使する
状況によっては、グリーンシューオプションの全部または一部を行使しないケースもあります。
FXトレーダーがグリーンシューオプションを知る意味
一見すると、グリーンシューオプションは株式投資家向けの制度に見えます。
しかし、FXトレーダーにも無関係ではありません。
株式市場の安定=為替の方向性に影響
IPOが活況で、株式市場が安定している局面では、
-
投資家心理が強気
-
リスクオンの流れ
-
円売り・外貨買い
といった為替の動きにつながることがあります。
グリーンシューオプションは、
株式市場の急変動を抑える仕組みであり、結果的に市場全体の安心感を支えています。
実際のFX取引シーンの例
例えば、
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大型IPOが相次ぐ
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株式市場が安定して推移
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海外投資家の資金流入が増加
といった状況では、
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株高
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リスクオン
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ドル円やクロス円が上昇
という流れになることもあります。
FXでは、株式市場の地合いを確認する習慣が、トレード精度向上につながります。
グリーンシューオプションの注意点
便利な制度ではありますが、注意点もあります。
株価を必ず支えるわけではない
グリーンシューオプションは、
株価を保証する仕組みではありません。
市場環境が悪化した場合や、想定以上に売り圧力が強い場合は、
株価が下落することも十分あり得ます。
FXでは過信しないことが重要
FX相場は、
-
金利政策
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経済指標
-
中央銀行の発言
といった要因が大きく影響します。
株式市場の安定化策として理解しつつ、
為替の判断材料の一つとして冷静に捉えることが重要です。
まとめ:グリーンシューオプションは市場安定の裏側を知るヒント
グリーンシューオプションとは、
-
IPOや株式売出しにおいて
-
市場の需給と価格安定を図るため
-
主幹事証券会社が行使できる権利
です。
FXトレーダーにとっても、
-
株式市場の安定性
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投資家心理(リスクオン・オフ)
-
為替との連動性
を理解するうえで、知っておいて損はありません。
為替だけでなく、株式市場の仕組みまで視野に入れることが、
一段上のFXトレードにつながります。
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