トンチン保険(またはトンチン年金)とは、同じような年齢や属性を持つ人たちが掛け金を出し合い、集めた資金を運用しながら死亡するまで年金のように受け取れる保険のことです。
特徴的なのは、長生きした人ほど多くの給付を受けられるという仕組みです。
トンチン保険の基本構造
トンチン保険では、加入者全員が一定の掛け金を支払い、その資金をまとめて運用します。
毎年の給付金は、生存している加入者に分配されるため、加入者の人数が減るにつれて一人あたりの受取額が増えます。
例
10人が同額を掛け、毎年均等に分配。
3年後に5人が亡くなれば、残り5人で分けるため、一人あたりの受取額が倍になるイメージです。
トンチン保険のメリット
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長生きリスクへの備えになる
公的年金だけでは不足しがちな老後資金を、長期間にわたって受け取れます。 -
安定した収入源を確保できる
生涯にわたり給付が続くため、資金が尽きる心配を軽減します。 -
運用益を共有できる
資金を共同運用するため、個人で運用するより効率的になる可能性があります。
注意点・デメリット
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早期死亡では損をする可能性
長生きできなかった場合、払い込んだ掛け金よりも受取額が少なくなることがあります。 -
途中解約が難しい
一般的な生命保険と比べ、途中で解約すると返戻金が少ないか、戻らない場合があります。 -
射幸性(トンチン性)がある
「長生きすれば得をする」という偶然性が含まれるため、好みが分かれます。
日本におけるトンチン保険
日本では、欧米型の純粋なトンチン保険はほとんど存在せず、元本保証や最低受取額を設けた改良版が提供されています。
これは、早期死亡時の損失を軽減しつつ、長寿リスクに備えることを目的としています。
まとめ
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トンチン保険は、長生きするほど給付が増える特徴的な保険商品
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老後の生活資金対策として有効だが、早期死亡では損になる可能性あり
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日本では改良型の商品が多く、元本保証や最低給付がついているケースも
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