企業や団体が複数台の車を所有している場合、自動車保険の契約方法は「フリート契約」と「ノンフリート契約」に分かれます。
この記事では、そのうちの一つである「フリート契約者」について、初心者にもわかりやすく解説します。
フリート契約者とは?
フリート契約者とは、
自ら所有・使用する自動車を10台以上まとめて保険契約している契約者のことをいいます。
たとえば、営業車や配送車、社用車を多数所有する企業が代表的です。
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10台以上 → フリート契約者
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9台以下 → ノンフリート契約者
この区分によって、適用される保険制度や等級の仕組みが変わります。
フリート契約者の特徴
1. フリート等級制度の適用
通常のノンフリート契約では、1台ごとに「ノンフリート等級」が設定されます。
一方でフリート契約者の場合は、**契約全体の事故件数に応じて保険料が上下する「フリート等級制度」**が適用されます。
2. 契約の一本化で管理が効率的
複数台の自動車を一括で契約できるため、更新や管理の手間が大幅に減少します。
3. 安全運転がコストに直結
契約全体で事故が少なければ等級が上がり、保険料が下がる仕組みになっています。逆に事故が多ければ保険料が上がるため、社員の安全運転指導が重要になります。
ノンフリート契約者との違い
項目 | フリート契約者 | ノンフリート契約者 |
---|---|---|
契約台数 | 10台以上 | 9台以下 |
等級制度 | フリート等級(契約全体で管理) | ノンフリート等級(1台ごとに管理) |
保険料 | 事故件数が少なければ割安に | 1台ごとに割増・割引が適用 |
管理 | 一括契約で効率的 | 台数ごとに契約が必要 |
事例:運送業のA社の場合
A社はトラックを15台所有しています。
ノンフリート契約では1台ずつ契約が必要ですが、フリート契約を利用すれば15台をまとめて一括契約できます。
さらに、1年間事故が少なければ翌年度の保険料が下がるため、社員全体で安全運転を徹底するインセンティブが生まれます。
まとめ
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フリート契約者とは、自動車を10台以上所有・使用して保険契約している契約者のこと
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9台以下の場合はノンフリート契約者と呼ばれる
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フリート契約者は「フリート等級制度」が適用され、契約全体の事故状況により保険料が変動する
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契約の効率化や保険料削減の可能性がある一方で、安全運転管理が重要
企業や団体で多くの車を運用している場合は、フリート契約者としてのメリットを活かすことで、コスト削減と安全管理の両立を図ることができます。
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