保険業界で耳にする「マリン」という言葉。日常生活では「海」や「マリンスポーツ」を連想する方が多いかもしれませんが、損害保険業界では特別な意味を持っています。
この記事では、マリン=海上保険という用語の正しい意味や種類、あわせて「ノンマリン」との違いについて、初心者にもわかりやすく解説します。
マリン(marine insurance)とは?
損害保険業界でいう「マリン」とは、「マリン・インシュアランス(marine insurance)」の略で、海上保険を意味します。
船や貨物など、海上輸送に関わるリスクを補償する保険です。
マリンに含まれる保険の種類
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船舶保険
船舶自体が事故や座礁などで損害を受けた場合に備える保険。 -
貨物海上保険
船で運ばれる貨物が、輸送中に損害を受けた場合に補償する保険。
→ 輸出入業者や商社などが利用。 -
運送保険
海上だけでなく、陸上や航空輸送も含めた貨物の輸送リスクを補償する保険。
マリンが重要とされる理由
海上輸送は国際取引に欠かせない手段ですが、以下のようなリスクが常に存在します。
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海難事故(座礁・衝突・沈没など)
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海賊や盗難
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火災や爆発
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輸送中の貨物破損
こうしたリスクが発生すると、船舶所有者や輸出入企業に大きな損害が発生します。
その損害をカバーするために、マリン保険が国際物流を支える仕組みとして発展してきました。
ノンマリン(non-marine insurance)とは?
「ノンマリン」は、マリン(海上保険)以外の損害保険を指します。
具体的には以下のような保険が含まれます。
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火災保険
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自動車保険
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傷害保険
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賠償責任保険
つまり、保険業界では大きく「マリン」と「ノンマリン」に分けて分類するのが一般的です。
具体例:マリンとノンマリンの違い
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マリン保険の例
日本からアメリカへ電子機器を輸出する際、貨物海上保険をかけておき、輸送中に台風で貨物が破損した場合に補償を受ける。 -
ノンマリン保険の例
輸出企業のオフィスが火災に遭った場合、火災保険で建物や設備を補償する。
このように、取引や事業活動の「どのリスクに備えるか」でマリンとノンマリンを使い分けます。
まとめ
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マリン=海上保険の総称。船舶保険・貨物海上保険・運送保険が含まれる。
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ノンマリン=マリン以外の損害保険。火災保険・自動車保険・傷害保険など。
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マリン保険は国際物流や貿易に欠かせない仕組みであり、ノンマリン保険とともに損害保険を支える大きな柱。
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