マリンとは

マリン(まりん)とは?損害保険における意味と「ノンマリン」との違いを解説

保険業界で耳にする「マリン」という言葉。日常生活では「海」や「マリンスポーツ」を連想する方が多いかもしれませんが、損害保険業界では特別な意味を持っています。

この記事では、マリン=海上保険という用語の正しい意味や種類、あわせて「ノンマリン」との違いについて、初心者にもわかりやすく解説します。

マリン(marine insurance)とは?

損害保険業界でいう「マリン」とは、「マリン・インシュアランス(marine insurance)」の略で、海上保険を意味します。
船や貨物など、海上輸送に関わるリスクを補償する保険です。

マリンに含まれる保険の種類

  1. 船舶保険
    船舶自体が事故や座礁などで損害を受けた場合に備える保険。

  2. 貨物海上保険
    船で運ばれる貨物が、輸送中に損害を受けた場合に補償する保険。
    → 輸出入業者や商社などが利用。

  3. 運送保険
    海上だけでなく、陸上や航空輸送も含めた貨物の輸送リスクを補償する保険。

 

マリンが重要とされる理由

海上輸送は国際取引に欠かせない手段ですが、以下のようなリスクが常に存在します。

  • 海難事故(座礁・衝突・沈没など)

  • 海賊や盗難

  • 火災や爆発

  • 輸送中の貨物破損

こうしたリスクが発生すると、船舶所有者や輸出入企業に大きな損害が発生します。
その損害をカバーするために、マリン保険が国際物流を支える仕組みとして発展してきました。

ノンマリン(non-marine insurance)とは?

「ノンマリン」は、マリン(海上保険)以外の損害保険を指します。
具体的には以下のような保険が含まれます。

  • 火災保険

  • 自動車保険

  • 傷害保険

  • 賠償責任保険

つまり、保険業界では大きく「マリン」と「ノンマリン」に分けて分類するのが一般的です。

具体例:マリンとノンマリンの違い

  • マリン保険の例
    日本からアメリカへ電子機器を輸出する際、貨物海上保険をかけておき、輸送中に台風で貨物が破損した場合に補償を受ける。

  • ノンマリン保険の例
    輸出企業のオフィスが火災に遭った場合、火災保険で建物や設備を補償する。

このように、取引や事業活動の「どのリスクに備えるか」でマリンとノンマリンを使い分けます。

まとめ

  • マリン=海上保険の総称。船舶保険・貨物海上保険・運送保険が含まれる。

  • ノンマリン=マリン以外の損害保険。火災保険・自動車保険・傷害保険など。

  • マリン保険は国際物流や貿易に欠かせない仕組みであり、ノンマリン保険とともに損害保険を支える大きな柱。

さらに参照してください:

満期(まんき)とは?保険における意味と満期返戻金・満期保険金の違いを解説