損害保険の健全性を評価するうえで欠かせない指標のひとつが「損害率」です。損害率にはいくつかの算出方法があり、その中でも代表的なのが 「リトン(ペイド)・ベイシス損害率」 です。
この記事では、初心者にもわかりやすく「リトン(ペイド)・ベイシス損害率」の意味や計算方法、ほかの算出方法との違いを解説します。
リトン(ペイド)・ベイシス損害率とは?
リトン(ペイド)・ベイシス損害率(written basis loss ratio) とは、損害保険における損害率の算出方法のひとつで、
👉 一定期間中の支払い保険金 ÷ 収入保険料
によって計算されます。
つまり、ある年度に会社が受け取った保険料に対して、実際にどれだけ保険金を支払ったかを示すシンプルな指標です。
リトン(ペイド)・ベイシス損害率の特徴
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計算がシンプル
保険料収入と保険金支払いを比較するだけなので、直感的にわかりやすい。 -
短期的な傾向を把握しやすい
「支払った保険金」に基づくため、その年度ごとの損害の状況をすぐに確認できる。 -
ただし精度に課題もある
保険事故は発生から支払い完了までに時間がかかることが多いため、必ずしもその期間の実態を完全に反映しているわけではない。
アーンド(インカード)・ベイシス損害率との違い
損害率の算出方法には、リトン・ベイシス以外に 「アーンド(インカード)・ベイシス損害率(incurred to earned basis loss ratio)」 があります。
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リトン・ベイシス損害率
→ 「支払った保険金 ÷ 収入保険料」で計算
→ 実際に支払った額ベースの損害率 -
アーンド・ベイシス損害率
→ 「発生損害額 ÷ 既経過保険料」で計算
→ 実際に発生した損害を反映しやすい
保険会社の経営分析や監督当局のチェックでは、精度が高いアーンド・ベイシスがよく用いられます。
一方で、リトン・ベイシスは「シンプルで理解しやすい」ため、基本的な参考指標として活用されます。
まとめ
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リトン(ペイド)・ベイシス損害率 とは、「支払った保険金 ÷ 収入保険料」で算出する損害率。
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短期的な損害状況を把握しやすい一方で、発生から支払いまでのタイムラグにより実態を反映しきれない場合がある。
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アーンド・ベイシス損害率 は「発生ベース」で計算されるため、より正確な分析に用いられる。
損害率は、保険会社の健全性をチェックするうえで重要な指標です。リトン・ベイシスとアーンド・ベイシス、それぞれの特徴を理解しておくことで、保険の仕組みや業界のニュースをより深く理解できるようになります。
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