三大疾病保障保険(さんだいしっぺいほしょうほけん)は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中といった、いざという時に生活や収入へ大きな影響を与える重大な病気に備える保険です。
この保険は、対象となる三大疾病で所定の状態になったときに**死亡保険金と同額の一時金(=三大疾病保険金)**を受け取れるのが大きな特徴です。
三大疾病保障保険の基本的な仕組み
三大疾病保障保険(あるいは特定疾病保障保険)では、次のような流れで保険金が支払われます:
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がん・急性心筋梗塞・脳卒中のいずれかにかかり、「所定の状態」に該当すると判断された場合
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生前に**三大疾病保険金(一時金)**が支払われる
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その時点で保険契約は終了
「所定の状態」って何?
ここでいう「所定の状態」とは、病名だけでなく病状や治療内容によって保険金の支払い対象かどうかが判断される条件のことです。
たとえば:
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がんの場合:診断確定で支払われるケースもあれば、上皮内がんなど一部は対象外となることも
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心筋梗塞・脳卒中:60日以上の継続入院や後遺症が残る状態などが条件になることが多い
※条件は保険会社ごとに異なるため、契約前に必ず確認しましょう。
注意したいポイント
✅ 一度支払われると契約終了
この保険は三大疾病のいずれか一つに対して保険金が支払われた時点で終了します。たとえば、がんで保険金を受け取った後に心筋梗塞になっても、その後の保障はありません。
✅ がんの種類によっては対象外も
保険商品によっては、上皮内がんや皮膚がんの一部が給付対象外、または給付額が減額されることがあります。
✅ 満期保険金はなし
貯蓄型ではなく、満期になっても保険金は戻らない「掛け捨て型」の保険です。
死亡保障との関係
三大疾病保障保険は、死亡保険をベースに設計されているケースが多く、保障の仕組みは以下のようになります:
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三大疾病で所定の状態になった場合 → 生前に三大疾病保険金を支給(=死亡保険金と同額)
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三大疾病にならずに亡くなった場合 → 死亡保険金が支給
つまり、「生きている間に使える死亡保障」とも言える設計です。
具体的な活用シーン(事例)
📌 例:50代の会社員Bさんの場合
Bさんは三大疾病保障保険に加入していました。
ある日、脳卒中を発症し、半身に麻痺が残る後遺症が出たことで「所定の状態」と認定。
300万円の三大疾病保険金を受け取り、リハビリや自宅のバリアフリー改修、家族の介護負担軽減に役立てました。
保険会社によって異なるオプションも
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所定の手術を受けた場合にも保障される商品
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保険金額の増額・更新が可能なタイプ
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三大疾病以外の生活習慣病にも対応できる特約の追加
など、選べるプランの幅は広がってきています。
まとめ|三大疾病に備えるなら「生前給付型保険」も選択肢に
三大疾病保障保険は、がん・心筋梗塞・脳卒中という日本人の死因上位を占める病気に対して、生きているうちに保険金を受け取れる貴重な仕組みです。
ただし、「一度支払われたら契約終了」「病状によっては対象外」といった特徴もあるため、加入時は約款や説明資料をよく読み、自分のライフステージや家族構成に合った保障内容かどうかを見極めることが大切です。
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