中皮腫とは

中皮腫とは?原因・症状・治療方法までやさしく解説 中皮腫の意味と読み方

中皮腫(ちゅうひしゅとは、中皮細胞から発生する悪性腫瘍(がん)のことをいいます。
中皮細胞は、胸やお腹の臓器を包む薄い膜(胸膜・腹膜・心膜など)を構成しており、この膜にがん細胞

が発生すると中皮腫と診断されます。

中皮腫が発生する部位

中皮腫は発生部位によって次のように分類されます。

  • 胸膜中皮腫(もっとも多いタイプ)
    肺を包む胸膜にできるがん

  • 腹膜中皮腫
    腹部臓器を包む腹膜にできるがん

  • 心膜中皮腫(まれ)
    心臓を包む心膜にできるがん

  • 精巣鞘膜中皮腫(非常にまれ)
    精巣を包む膜にできるがん

 

中皮腫の主な原因

中皮腫の大きな原因はアスベスト(石綿)への長期的な曝露です。
アスベストはかつて建材や断熱材などに広く使われていましたが、吸い込むと数十年後に中皮腫を発症することがあります。

ポイント
アスベストは現在使用が禁止されていますが、過去に使われた建物や設備から飛散するリスクがあり、解体や改修工事の際には特に注意が必要です。

中皮腫の症状

発生部位によって症状は異なりますが、代表的な症状は以下の通りです。

  • 胸膜中皮腫:息苦しさ、胸の痛み、咳、胸水の貯留

  • 腹膜中皮腫:お腹の張り、腹痛、食欲不振、腹水の貯留

  • 進行すると全身の倦怠感や体重減少がみられることもあります

 

中皮腫の治療方法

中皮腫は発見が遅れることが多く、治療には複数の方法を組み合わせることがあります。

  • 手術(切除可能な場合)

  • 化学療法(抗がん剤治療)

  • 放射線療法

  • 緩和ケア(症状を和らげ生活の質を保つ)

患者さんの状態や進行度によって治療方針が決まります。

まとめ

中皮腫は、胸や腹の臓器を包む膜にできるまれながんで、主な原因はアスベスト曝露です。
早期発見が難しいため、アスベストに接触した可能性がある方は、定期的な健康診断や画像検査を受けることが大切です。

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