介護特約

介護特約とは?仕組みとポイントをやさしく解説

高齢社会の進展で「介護の備え」が大きな関心事になっています。
その中で注目されるのが「介護特約」。生命保険などに付加できるオプションで、将来の介護費用をサポートする重要な仕組みです。

✅ 介護特約とは?

介護特約(かいごとくやく)とは、生命保険などの主契約に付けるオプション(特約)の一つで、契約者が寝たきりや認知症など、所定の要介護状態になったときに、一時金や年金形式の給付金を受け取れる制度です。

✅ 介護特約の仕組み

介護特約は、あくまで主契約に「上乗せ」する形で加入します。
たとえば、終身保険や医療保険に介護特約を付けると、以下のような流れになります。

加入時:

  • 主契約の保険料に特約分の保険料を上乗せして支払う

要介護状態になった場合:

  • 一時金や年金形式で給付金を受け取れる

 

🌟 具体的な例

  • 一時金型:300万円を一括で受け取る

  • 年金型:年額60万円を5年間受け取る

これらの給付金を、介護施設の入居一時金や月額費用、自宅改修費などに充てられます。

✅ 要介護状態の認定基準

介護特約で給付を受けられる「要介護状態」の基準は、商品によって異なります。

【パターン1】公的介護保険に連動

  • 公的介護保険の「要介護2以上」など

  • 公的制度と連動するため、判断基準が分かりやすい

✅ 例:

市区町村の要介護認定で「要介護2以上」と認定 → 給付金を請求

【パターン2】保険会社独自の基準

  • 保険会社が独自に定める「所定の要介護状態」

  • 認知症や身体能力の低下を独自評価

✅ 例:

「歩行や食事など日常生活動作(ADL)が2項目以上自立困難」など

✅ 公的介護保険との違い

「公的介護保険があれば十分では?」と思う方も多いでしょう。
でも、実際には自己負担や上限があり、全額カバーされるわけではありません。

✅ 公的介護保険

  • 介護サービスの自己負担1〜3割

  • 費用上限あり

  • 住宅改修や施設入所費用の一部は自己負担が大きい

✅ 介護特約

  • 現金を自由に使える

  • 自己負担分の補填や使途自由

 

💡 具体的な使い道

  • 有料老人ホーム入居一時金

  • 介護サービスの自己負担分

  • 家のバリアフリー改修費

  • 介護用品購入

 

✅ 加入時の注意ポイント

1️⃣ 認定条件を必ず確認

  • 公的介護保険と同じ基準か、保険会社独自か

2️⃣ 給付内容を比較

  • 一時金か年金型か

  • 金額や支払い期間

3️⃣ 保険料負担

  • 主契約に加え、特約分の保険料が必要

4️⃣ 解約返戻金の有無

  • 返戻金がない「掛け捨て型」が一般的

 

✅ まとめ

  • 介護特約とは、要介護状態になったときに一時金や年金を受け取れる保険の特約

  • 公的介護保険だけでは不足しがちな自己負担分を補える

  • 認定基準や給付内容は保険商品ごとに違うので要確認

さらに参照してください:

介護保険法とは?仕組みや目的をやさしく解説