保険に加入するときに必ず登場するのが「保険契約申込書(ほけんけいやくもうしこみしょ)」です。
名前だけ聞くと「申込書を出せば契約成立」と思いがちですが、実際にはもう少し複雑な仕組みになっています。
本記事では、保険契約申込書の基本的な役割、保険契約が成立するまでの流れ、注意すべきポイントを初心者にもわかりやすく解説します。
保険契約申込書とは?
保険契約申込書とは、契約を希望する人(保険契約者)が記入・署名押印して、保険会社に提出する書類です。
申込書には、以下のような情報が記載されます。
-
契約者・被保険者の氏名、生年月日、住所
-
保険の種類や保険金額、保険期間
-
保険料の払込方法
-
契約の目的や特約の有無
この書類をもとに、保険会社は契約を引き受けるかどうかを判断します。
保険契約は申込書を出せば成立するの?
結論から言うと、申込書を提出しただけでは契約は成立しません。
契約が成立するためには、次の条件が必要です。
-
保険契約申込書を提出する
-
初回保険料(第1回保険料充当金)を払い込む
-
告知書(健康状態などを申告する書類)を提出する
-
保険会社が「契約を引き受けます」と承認する
この4つが揃ったときに、契約は正式に成立します。
保障の開始時期はいつ?
保険会社が承認すると、契約者が申込書を提出し、初回保険料を払い込み、告知書を提出した日までさかのぼって保障が始まります。
ただし、保険の種類によっては「待ち期間(免責期間)」が設定されている場合があるので注意が必要です。
具体例:がん保険の場合
がん保険は「契約日から90日間は保障対象外」といった待ち期間が設けられています。これは、すでに発症している病気で保険に入る「モラルリスク」を防ぐための仕組みです。
保険契約申込書に関する注意点
保険契約申込書を取り扱う際は、次の点に注意しましょう。
-
告知義務違反に注意
→ 健康状態や既往症について正しく告知しないと、将来の保険金支払いが拒否される可能性があります。 -
申込書の内容はしっかり確認
→ 氏名や生年月日などの基本情報に誤りがあると、契約が無効になったり、トラブルの原因になることがあります。 -
待ち期間の有無を確認
→ 特に医療保険・がん保険では、保障がいつから始まるのかを確認しておくことが大切です。
まとめ
-
保険契約申込書は、契約希望者が保険会社に提出する正式な申込書類
-
申込書提出だけでは契約は成立せず、初回保険料の払込・告知・保険会社の承認が必要
-
保障開始は「承認日ではなく、申込・払込・告知が完了した日に遡ってスタート」
-
がん保険など、一部の商品には「待ち期間」があるので要注意
保険契約申込書は、ただの書類ではなく、契約のスタートラインともいえる大切な存在です。加入を検討する際は、申込から契約成立、保障開始までの流れを理解しておくと安心です。
さらに参照してください: