賃貸住宅に住んでいる方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれない「借家人賠償責任保険(しゃくやにんばいしょうせきにんほけん)」。
火災や水漏れなど、借主の過失によって部屋に損害を与えてしまった場合に備える、大切な保険です。
この記事では、借家人賠償責任保険の基本から、補償内容・加入方法・火災保険との関係まで、初心者でもわかるようにやさしく解説します。
✅ 借家人賠償責任保険とは?
借家人賠償責任保険とは、賃貸住宅の借主(=借家人)が、うっかり火事や水漏れを起こしてしまい、貸主(大家)に損害を与えたときに補償する保険です。
たとえば、こんなときに補償されます:
-
コンロの火の不始末で火事を起こし、部屋の壁や床が焼けてしまった
-
お風呂の水を出しっぱなしにして、階下に水漏れ被害が発生
-
タバコの火でカーテンが燃え、天井に焦げ跡が残った
こうした場合、借主には**「原状回復義務」があるため、大家に対して損害賠償をしなければならないことがあります。
そのときの損害賠償金を肩代わりしてくれるのが、借家人賠償責任保険**です。
🔍 火災保険との違いは?
借家人賠償責任保険は、**火災保険に付帯される「特約」**として加入することが一般的です。
つまり、単体で申し込むというより、火災保険のオプションという位置づけになります。
項目 | 借家人賠償責任保険 | 火災保険(家財保険) |
---|---|---|
補償対象 | 借主が大家に与えた損害 | 借主の家財(家具や電化製品など) |
主な目的 | 原状回復費用をカバー | 自分の持ち物を守る |
加入形態 | 火災保険の特約 | 単体・または賃貸契約とセット |
🏡 賃貸契約時に加入が求められる理由
多くの賃貸契約では、入居時に火災保険(+借家人賠償責任保険)への加入が義務付けられています。
これは、貸主側にとって「もしもの損害」をカバーするためのリスクヘッジです。
📌 不動産会社から「火災保険に入ってください」と言われたら、実際には借家人賠償責任保険がセットになっているケースが大半です。
💡 補償されないケースもある?
補償対象外となるケースもあるため注意が必要です。
一例:
-
故意(わざと)の破損や火災
-
経年劣化や自然損耗による損害
-
地震や津波による損害(→地震保険で補償)
💰 保険料の目安と補償額
借家人賠償責任保険は、保険料が比較的安く、年間2,000〜5,000円程度で加入できます(火災保険特約として)。
補償額は物件の種類や保険商品により異なりますが、1,000万円〜3,000万円程度が一般的です。
📝 まとめ:借家人賠償責任保険は「賃貸生活の必需品」
項目 | 内容 |
---|---|
対象 | 借主の過失で賃貸住宅に損害を与えたとき |
加入方法 | 火災保険の特約として付加されるのが一般的 |
保険料 | 年間数千円程度と手ごろ |
必要性 | 入居契約時に加入が義務付けられることが多い |
さらに参照してください: