「病院に行ったら3割負担で済んだ」
「保険証を持っていなかったら医療費が高額に…」
このような経験がある方も多いのではないでしょうか。
実はこれらはすべて、公的な健康保険制度があるからこそ成り立っています。
この記事では、日本に住む人なら必ず関わる「健康保険(けんこうほけん)」について、初心者にもわかりやすく、制度の概要から種類、医療費負担の仕組みまで丁寧に解説します。
✅ 健康保険とは?
健康保険とは、
日本に住む人すべてが公的な医療保険に加入し、病気やけがの際に必要な医療を安価に受けられるようにする制度です。
この制度は、「国民皆保険(こくみんかいほけん)」と呼ばれ、1961年から実施されています。
▶ 社会保険方式で運営されている
健康保険は、「社会保険方式」によって成り立っています。これは、保険料をあらかじめ支払っておき、必要なときに保障を受ける仕組みで、企業や自治体などが運営する保険組織に加入する形です。
🧩 健康保険の種類
日本の健康保険制度には複数の種類があり、職業や年齢、加入条件によって異なります。
種類 | 主な対象者 |
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協会けんぽ(全国健康保険協会) | 主に中小企業の会社員 |
組合管掌健康保険 | 大企業の会社員(企業が自前で設立) |
共済組合 | 公務員や教職員 |
国民健康保険(国保) | 自営業者・無職・退職者・フリーランスなど |
後期高齢者医療制度 | 75歳以上の高齢者、65歳以上で一定の障害がある人 |
💰 医療費の自己負担割合は?【年齢・所得によって異なる】
健康保険に加入していると、病院などの医療機関での診療費の一部だけを自己負担すればOKです。
区分 | 自己負担割合 |
---|---|
0~6歳 | 原則2割 |
70歳未満(7~69歳) | 原則3割 |
70~74歳(現役並み所得者) | 3割 |
70~74歳(一般・低所得者) | 2割または1割 |
75歳以上(後期高齢者医療) | 1~3割(所得に応じて) |
▶ 所得によっても変わる
年齢だけでなく、所得水準によっても自己負担割合が変動します。たとえば、同じ70歳でも現役並みに収入がある方は3割、それ以外の方は1〜2割という差が出ます。
🏥 健康保険が使えるのはどんなとき?
健康保険が適用される主なケースは以下のとおりです:
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通院・入院・手術などの診療費
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医師の処方による薬代
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出産費用の一部(出産育児一時金)
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高額療養費制度による医療費の上限支援
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傷病手当金(一定期間働けないときの生活支援)※会社員など
ただし、美容目的の整形手術や自由診療は対象外です。
🧾 健康保険証はどうやってもらう?
健康保険に加入すると、「健康保険証(保険証)」が交付されます。これが医療機関での支払を軽減するための**“証明書”**となります。
加入方法の例:
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会社員なら:勤務先を通じて自動的に加入
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フリーランスや自営業者なら:市区町村役場で国保に加入手続き
✨ まとめ:健康保険は誰もが関わる安心の制度
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健康保険は、日本に住む全員が加入する公的医療保険制度
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所得や年齢によって自己負担割合が異なる
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種類が複数あり、働き方や年齢によって加入先が違う
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保険証があれば、医療費の負担が大幅に軽減される
健康保険は、私たちの暮らしに欠かせない「命と家計を守る制度」です。自分がどの制度に入っているのかを理解し、いざという時にしっかり活用できるよう備えておきましょう。
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