万が一の事故や災害に備えて生命保険に加入する方が増えている中、「傷害特約(しょうがいとくやく)」という言葉を目にする機会もあるのではないでしょうか?
本記事では、傷害特約のしくみや支払い条件、似た特約である「災害割増特約」との違いについて、初心者にもわかりやすく解説します。
✅ 傷害特約とは?基本のしくみ
傷害特約とは、生命保険の主契約に付け加えるオプション(特約)のひとつです。
事故や災害によって死亡または所定の身体障害状態になった場合に、保険金が支払われる仕組みになっています。
例えば、以下のようなケースが該当します:
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交通事故で死亡または後遺障害が残った
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火災によるやけどで身体機能が損なわれた
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スポーツ中の転倒で重いケガを負った
🔍 傷害特約は、病気による死亡や障害には対応しておらず、「外的・突発的な原因によるケガ・事故」が対象です。
✅ 保険金はどうやって決まるの?
傷害特約で支払われる保険金の金額は、「身体障害の程度(等級)」に応じて決まります。
● 等級とは?
ケガや障害の状態に応じて、保険会社ごとに定められた等級表に基づき保険金額が算定されます。等級が高いほど重い障害とされ、保険金も高額になります。
例:
等級 | 状態の一例 | 保険金の割合(例) |
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1級 | 両目の視力を完全に失った場合 | 100% |
5級 | 一手の手首関節を失った場合 | 50% |
10級 | 一足の足指を全て失った場合 | 20% |
保険会社によって具体的な等級や支払額は異なるため、契約時に「約款(やっかん)」を確認しましょう。
✅ 傷害特約と災害割増特約の違いとは?
傷害特約と混同されやすいのが「災害割増特約(さいがいわりましとくやく)」です。両者には似た点もありますが、以下のような違いがあります。
比較項目 | 傷害特約 | 災害割増特約 |
---|---|---|
保険金が出る条件 | 災害による死亡・身体障害 | 災害による死亡・高度障害 |
保険金の内容 | 定められた金額を支払う | 主契約の死亡保険金に上乗せ |
主な違い | 身体障害にも対応 | 高度障害または死亡時に限定 |
🔍 ポイントまとめ
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傷害特約:事故による障害も補償対象になる
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災害割増特約:死亡や高度障害時に、死亡保険金に追加で支払われる
✅ 対象となる「災害」とは?
一般的に、以下のような突発的な出来事が対象になります。
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交通事故(車・バイク・自転車)
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自然災害(地震・台風・豪雨など)
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火災・爆発
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転倒・転落による事故
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スポーツ・レジャー中の事故
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感染症(※特約によっては対象外の場合もあり)
特定の感染症(例:新型コロナウイルスやインフルエンザ)による死亡が対象に含まれるかどうかは、保険会社の契約内容によります。
✅ 実際のシチュエーション例
● 例1:通勤中の交通事故で後遺障害に
会社員のAさんが出勤途中に交通事故に遭い、右脚に障害が残った。
→ 傷害特約の障害等級に該当し、保険金を受け取る。
● 例2:地震による建物倒壊で死亡
自宅で地震により倒壊した建物の下敷きになり死亡。
→ 災害割増特約が適用され、主契約の死亡保険金に加えて割増金が支払われる。
✅ 傷害特約はどんな人におすすめ?
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車やバイクなどの移動手段を日常的に利用する方
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現場作業・肉体労働など、リスクのある職種の方
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スポーツやアウトドアなどアクティブな生活を送る方
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小さな子どもがいる家庭(ケガのリスクが高いため)
日常生活の中に“万が一”のリスクがある方は、傷害特約を検討しておくと安心です。
✅ 注意点とチェックリスト
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傷害特約や災害割増特約は特約であり、単独では契約できない
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加入には年齢・健康状態の制限がある場合あり
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主契約の解約とともに特約も消滅する点に注意
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支払い対象となる災害・障害の定義は保険会社ごとに異なる
✅ まとめ|備えて安心、災害や事故のリスクに対応できる傷害特約
傷害特約は、日常生活に潜む予測不能なリスクに備えるための心強いオプションです。万が一の事故や災害によって、将来の生活や収入が脅かされる事態に、経済的な支えとなってくれます。
ご自身やご家族のライフスタイルに合わせて、必要な保障を見直す際にぜひ一度検討してみてください。
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