出産手当金とは

出産手当金とは?もらえる条件・金額・期間をわかりやすく解説【会社員向け】

出産前後の会社を休む期間、**お給料が出ないのが不安…**という方も多いのではないでしょうか?
そんなとき、**健康保険の被保険者(会社員など)**であれば、条件を満たすことで「出産手当金(しゅっさんてあてきん)」を受け取ることができます。

本記事では、出産手当金の対象者・支給期間・金額・申請方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。

✅ 出産手当金とは?

出産手当金とは、健康保険の被保険者(主に会社員など)が出産のために仕事を休み、給与の支払いを受けられなかった場合に支給される給付金です。

つまり、「育児休業給付金」や「出産育児一時金」とは別の制度で、産休中の生活費補助を目的とした制度になります。

❌ 国民健康保険ではもらえないので注意!

出産手当金は、**健康保険(いわゆる会社員向けの保険)**に加入している人だけが対象です。

対象外の例:

  • 自営業者やフリーランスで国民健康保険に加入している人

  • 健康保険の被扶養者(配偶者の扶養に入っている人)

※こういった方には、出産育児一時金(原則42万円)は支給されますが、出産手当金はもらえません。

📅 支給期間はいつからいつまで?

出産手当金が支給されるのは、以下の期間です。

状況 支給期間
単胎妊娠 出産予定日以前 42日間(6週間)+ 出産日後 56日間(8週間)
多胎妊娠(双子以上) 出産予定日以前 98日間(14週間)+ 出産日後 56日間(8週間)
出産予定日より遅れた場合 遅れた日数分も追加支給される

例:単胎妊娠で予定日より3日遅れて出産

→ 支給期間:出産予定日の42日前〜出産日後56日+3日=合計101日間分

💰 支給金額の目安はどのくらい?

出産手当金の支給額は、原則として以下の計算式で算出されます:

支給日額 =(直近の標準報酬日額)× 2/3

たとえば月給30万円の方の場合:

  • 標準報酬月額:30万円

  • 日額換算(30万円 ÷ 30日):1万円

  • 出産手当金の日額:1万円 × 2/3 = 約6,666円

これが、支給対象期間の日数分だけ支給されます。

なお、健康保険組合によっては独自に上乗せ支給を行っているケースもあるため、所属している健康保険組合の詳細を確認するのがおすすめです。

🧾 出産手当金をもらうための条件

出産手当金を受け取るには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 健康保険の被保険者である(扶養者では不可)

  • 出産のために会社を休んでいる

  • 休んでいる期間中、給与の支払いがないか、減額されている

もし会社から給料が全額支給されている場合は、出産手当金は支給されません(一部支給されている場合は調整されます)。

📌 申請のタイミングと必要書類

▶ 申請の流れ:

  1. 出産後、勤務先に「出産手当金支給申請書」を提出

  2. 会社側が事業主証明欄を記入し、健康保険組合に提出

  3. 約1~2か月後に指定口座へ振り込み

※申請は出産後から可能です。出産前に書類を準備しておくとスムーズです。

👶 実際のシチュエーションで見てみよう

事例:月給25万円の会社員Aさん(単胎妊娠)

  • 出産予定日:8月10日 → 実際の出産日:8月12日

  • 支給期間:6週間前(6/29)~8週間後(10/7)+遅れた2日分=101日分

  • 支給日額:約5,555円
    → 合計給付額:5,555円 × 101日 = 約56万円

 

✨ まとめ|出産手当金をしっかり活用して安心出産!

  • 出産手当金は、健康保険の被保険者が産休中に給与が出ない場合に支給される給付金

  • 支給期間は出産前42日+出産後56日(多胎妊娠は前98日)

  • 支給額は日額の3分の2相当

  • 国民健康保険加入者は対象外なので要注意

安心して出産を迎えるためにも、出産手当金の内容と申請方法を事前に把握しておきましょう。

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