保険料ってどうやって決まるの?
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、保険料の算定には「収支相等(しゅうしそうとう)の原則」という、とても大切な考え方が使われています。
この記事では、保険制度の根幹を支える「収支相等の原則」について、初心者にもわかりやすく解説します。
✅ 収支相等の原則とは?
収支相等の原則とは、保険会社が保険料を計算するうえでの基本的なルールのひとつで、
「入ってくるお金(収入)」と「出ていくお金(支出)」が一致するように設計することを意味します。
📊 具体的には…
保険会社が集めるお金:
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契約者から集めた保険料
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保険料の運用による利益(運用益)
保険会社が支払うお金:
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契約者への保険金
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保険事業にかかる経費(人件費・広告費など)
これらの収入と支出がつり合うように保険料を設計するのが「収支相等の原則」です。
💡 どうしてこの原則が必要なの?
保険は、多数の人が少しずつお金を出し合い、困ったときに助け合うしくみです。
仮に、保険料が安すぎて保険金の支払いがまかなえなければ、保険制度自体が破綻してしまいます。
また、保険事故(例:死亡・入院・がんなど)の発生確率が高い人ばかりが加入すると、支払う保険金が増えてしまい、収支のバランスが崩れるリスクがあります。
このような状況を防ぐために、「収支相等の原則」に基づいて保険料を設計し、制度の健全性と公平性を維持しているのです。
📌 保険料の計算はどうやって行われる?
保険料は、以下の3つの「予定基礎率」に基づいて計算されます。
用語 | 内容 |
---|---|
予定死亡率 | 契約者が一定期間内に死亡する確率を見積もる率 |
予定利率 | 保険料を運用して得られると想定される利回り |
予定事業費率 | 事業運営にかかる費用(人件費、管理費など)の見積もり |
これらに「大数の法則(多くの人が加入することで統計的に予測がしやすくなる法則)」を組み合わせて、保険料は公平かつ安定的に算出されます。
🧠 収支相等の原則が崩れるとどうなる?
収支相等の原則が保たれていないと、次のような問題が起きる可能性があります。
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保険会社が保険金を支払えなくなる(財務悪化)
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保険料の値上げが相次ぐ
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公平性が損なわれ、健康な人が離れていく
つまり、保険制度全体の信頼性が揺らいでしまうのです。
📝 まとめ|保険の「安定」を支える仕組み、それが収支相等の原則
収支相等の原則は、私たちが安心して保険に加入できるようにするための最も基本的で重要なルールです。
保険料が「なぜその金額なのか?」と疑問に思ったとき、この原則を思い出すと、保険制度の設計の裏側が少し見えてくるかもしれません。
保険は「もしも」の時のための大切な備え。仕組みを理解することで、より納得して選べるようになります。
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