生命保険に加入する際、「健康状態や職業を正確に申告してください」と言われたことはありませんか?
このとき、申告する立場にある人を「告知義務者(こくちぎむしゃ)」と呼びます。
本記事では、告知義務者の意味や役割、実際の手続きで注意すべきポイントをやさしく解説します。
🔍 告知義務者とは?
「告知義務者」とは、**保険契約において「健康状態や病歴などを申告する義務がある人」**のことです。
具体的には、以下の2者が該当します:
区分 | 内容 |
---|---|
保険契約者 | 保険料を支払う人。契約手続きを行う当事者。 |
被保険者 | 実際に保障される人(=保険の対象となる人)。 |
たとえば、親が契約者で、子どもが被保険者の場合、両者が告知義務者として扱われます。
特に被保険者の健康状態に関する告知は、保険契約の根幹をなす要素です。
🧾 なぜ告知義務があるの?
生命保険は、多数の人が保険料を出し合い、互いを助け合う「相互扶助」の仕組みです。
そのため、健康状態の悪い人や、危険な職業に就いている人が事実を隠して加入してしまうと、保険料の公平性が損なわれることになります。
こうした不公平を防ぐために、保険会社は「契約前の告知」を義務付けており、その役割を担うのが告知義務者なのです。
💡 具体的な告知の流れとは?
保険に申し込むとき、告知義務者は「告知書」や「健康診断」などを通じて、以下のような情報を提供します:
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現在の健康状態(持病・治療中の病気など)
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過去の傷病歴や手術歴
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服薬状況や通院履歴
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職業や業務内容(危険性の有無)
✅ 告知方法には2つのタイプがあります:
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告知書による自己申告:契約者自身が記入
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医師による診査:保険会社が指定した医師が診断
どちらを選ぶかは保険商品や契約内容によって異なります。
⚠ 告知義務者が気をつけたいこと
🔸 情報を「正確かつもれなく」伝える
告知の際に、事実を伝えなかったり、うっかり忘れてしまったりすると「告知義務違反」に該当し、契約が解除されるリスクがあります。
たとえば以下のようなケースは要注意です:
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数年前の通院歴を「もう治ったから」と申告しなかった
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営業職員に「書かなくていい」と言われて記入しなかった
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職業が変わっていたが、申告せずに契約した
🔹 正直に申告しても加入できないことも
もし健康状態などの理由で加入が難しい場合でも、事実を正確に伝えることが大前提です。
保険会社によっては、条件付き(特定の病気は対象外など)で契約ができる場合もあります。
📝 まとめ
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告知義務者とは、保険契約時に必要な情報を保険会社に伝える義務がある人のこと。
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契約者と被保険者の双方が該当し、正確な申告が求められます。
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告知義務を怠ると、契約が無効になり保険金が受け取れないリスクもあるため、丁寧な確認と申告が大切です。
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