営業外費用とは

営業外費用とは?わかりやすく事例付きで解説!

企業の決算書を見ていると「営業外費用」という項目を目にすることがあります。
しかし、「営業外費用って何?」「営業利益とどう関係するの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、会計初心者でも理解できるように、「営業外費用」の意味や具体例、損益計算書での位置づけまで、わかりやすく解説します。

🔹営業外費用とは?

営業外費用(えいぎょうがいひよう)とは、

企業の本業(営業活動)以外で発生する、経常的な費用のことです。

つまり、商品の販売やサービス提供といった本業以外の活動から生じる費用を指します。

たとえば、企業が資金を借りたときに発生する支払利息などが代表的です。

🔹営業外費用の具体例

営業外費用に含まれる代表的な項目は以下の通りです👇

項目 内容の説明
支払利息 銀行などからお金を借りた際に支払う利息
社債利息 社債を発行して資金調達したときに支払う利息
割引手形の割引料 手形を期日前に現金化するときにかかる手数料
有価証券売却損 株式や債券などを売却したときの損失
有価証券評価損 株式などの評価額が下がったときに計上される損失
雑損失 上記以外の本業と直接関係のない損失

これらはすべて「本業ではない部分」で生じた費用です。
そのため、売上高や売上原価とは関係なく、「営業利益」の下に位置づけられます。

🔹営業外収益との関係

営業外費用と対になる概念が、**営業外収益(えいぎょうがいしゅうえき)**です。

営業外収益には、例えば以下のような項目があります:

  • 受取利息

  • 受取配当金

  • 有価証券売却益 など

つまり、営業外収益と営業外費用を合わせたものが
👉 「営業外損益(えいぎょうがいそんえき)」 と呼ばれます。

🔹損益計算書での位置づけ

損益計算書(P/L)では、営業外費用は次のように表示されます。

売上高
- 売上原価
= 売上総利益
- 販売費及び一般管理費
= 営業利益
+ 営業外収益
- 営業外費用
= 経常利益

つまり、営業外費用は「経常利益」を算出する際に差し引かれる費用です。
企業の財務活動や投資活動がどのように利益へ影響しているかを把握するために、非常に重要な項目となります。

🔹実際の事例で理解しよう

たとえば、A社が銀行から1,000万円を借り入れ、年間利息として10万円を支払ったとします。

この10万円は、本業の販売活動とは関係がないため、営業外費用(支払利息)として計上されます。

一方、同じ期間に保有していた株式から配当金を3万円受け取った場合、それは営業外収益(受取配当金)となります。

🔹まとめ

項目 内容
定義 本業以外の活動から生じる費用
主な例 支払利息、社債利息、有価証券売却損など
表示場所 損益計算書の「営業利益」の下
関連用語 営業外収益、営業外損益、経常利益

さらに参照してください:

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