国民年金とは

国民年金とは?誰もが支える“老後・障害・遺族”の安心制度をやさしく解説

「国民年金って自営業だけが入るもの?」
「学生でも払う必要があるの?」

そんな疑問を抱えている方に向けて、この記事では国民年金の仕組みや種類、受け取れる年金の内容、加入義務などをやさしく解説します。

✅ 国民年金とは?【基本のしくみ】

**国民年金(こくみんねんきん)**とは、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する公的年金制度です。

目的は、老後の生活・障害・死亡といった人生のリスクに備えて、国民全員で助け合うこと
これは「基礎年金制度」とも呼ばれ、すべての年金制度の“土台”となるものです。

📖【出典】国民年金法第1条
「国民の共同連帯により生活の安定を確保し、健全な国民生活の維持と向上を目的とする」

🧍‍♂️ 国民年金の加入者は3種類ある

国民年金には、職業や立場に応じた3つの加入区分があります。

区分 加入者の例 保険料の負担方法
第1号被保険者 自営業、フリーター、学生、無職など 自分で納付
第2号被保険者 会社員、公務員(厚生年金加入者) 給与天引きで納付(事業主と折半)
第3号被保険者 第2号被保険者の扶養配偶者(専業主婦など) 保険料は不要(配偶者の加入制度で納付)

▶ 第1号被保険者とは?

フリーランス・自営業・アルバイト・学生・無職の人などが該当します。
このグループの人は、自分で保険料を納める必要があります

🔍例:大学生(20歳以上)、退職後の無職期間、自営業をしている人など

▶ 第2号被保険者とは?

会社員や公務員など厚生年金に加入している人は、自動的に国民年金にも加入しています(=2階建て構造)。

💡保険料は会社が給与から天引きし、本人と事業主で折半負担します。

▶ 第3号被保険者とは?

**第2号被保険者(会社員や公務員)の扶養に入っている配偶者(20歳以上60歳未満)**が対象です。

🧾 年収が130万円未満で、健康保険の扶養対象になっていればOK。
→ 保険料は自分で払う必要はありません(第2号被保険者の負担に含まれる)。

💰 もらえる国民年金の種類

国民年金では、主に以下の3種類の給付(年金)が用意されています:

年金の種類 対象となる場合 支給内容の一例
老齢基礎年金 原則として保険料を10年以上納付+65歳以上 月額約66,000円(※満額)
障害基礎年金 病気やケガで障害状態になったとき 等級に応じて支給(子の加算あり)
遺族基礎年金 加入者が亡くなったとき、子のある配偶者などに支給 子の人数に応じて加算あり

📌 保険料は毎月いくら?免除制度も活用できる

令和6年度(2024年度)の国民年金保険料は月額16,980円です(※第1号被保険者の場合)。
ただし、所得や状況に応じて、以下のような制度を活用できます:

  • 学生納付特例制度:学生の間は支払いを猶予可能

  • 納付猶予制度:若年層などに対する一時的な猶予制度

  • 保険料免除制度:所得の低い方が対象。全額・一部免除あり

🙋‍♀️ 免除を受けた期間も、一定の条件を満たせば将来の年金額に反映されます。

📝 加入や手続きはどこで行う?

  • 第1号被保険者:居住地の市区町村役所(または年金事務所)で手続き

  • 第2号・第3号被保険者:勤務先を通じて自動的に手続きされます

 

❓ よくあるQ&A

Q. 保険料を払っていないとどうなるの?

👉 未納期間が多いと、年金がもらえなくなる可能性があります
10年以上の納付がないと老齢基礎年金を受け取ることができません。

Q. 専業主婦でも年金に入ってるの?

👉 配偶者が厚生年金加入者で、健康保険の扶養に入っていれば自動的に第3号被保険者としてカウントされています。

✅ まとめ|国民年金は“すべての人の土台”となる大切な制度

国民年金は、老後だけでなく、障害や万が一のときにもあなたや家族を守ってくれる公的なセーフティネットです。

「今はピンと来ない」という人も多いかもしれませんが、将来の生活を安定させるために、国民年金への理解と加入は非常に重要です。

状況に応じた免除制度なども上手に活用して、自分に合った形でしっかり備えていきましょう。

さらに参照してください:

国民年金基金とは?自営業者の老後資金をサポートする“公的年金の上乗せ制度”を解説