保険に加入するとき、「契約のしおり(けいやくのしおり)」という小冊子を受け取ったことはありませんか?
一見すると地味な資料に見えるかもしれませんが、実はこの「契約のしおり」には、保険契約において非常に重要な内容がまとめられているのです。
この記事では、「契約のしおり」の役割や、似ているようで違う「約款」との違いについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
契約のしおりとは?わかりやすく一言で言うと…
契約のしおりとは、保険契約の重要なポイントだけをまとめた小冊子のことです。
契約者が保険商品について正しく理解したうえで契約を結ぶために、契約時に保険会社から配布されます。
✅ ポイント
「どんなときに保険金がもらえるか」「逆に、もらえないのはどんなときか」といった重要事項が、わかりやすく記載されています。
「契約のしおり」と「約款」の違いとは?
多くの方が混同しやすいのが、「契約のしおり」と「約款(やっかん)」の違いです。ここで明確に整理しておきましょう。
書類名 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
契約のしおり | 約款の中から契約者にとって重要な情報を抜粋 | 初心者にも読みやすい |
約款(やっかん) | 保険契約のすべての条項を定型的に記載した公式文書 | 法的拘束力を持つ正式な契約書 |
つまり、「契約のしおり」は約款の要約版・解説書のような位置づけで、初心者でも理解しやすいように配慮された資料なのです。
契約のしおりには何が書かれているの?
契約のしおりに記載されている内容は以下のようなものです:
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保険金や給付金が支払われる条件
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支払われないケース(免責事項)
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保険料の払込期間や方法
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保険契約の解約・失効について
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告知義務に関する説明
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事故が起きたときの連絡先や手続き方法
✅ 例:「がん保険」の契約のしおりには、初期のがん(上皮内新生物)は給付対象になるかどうか、告知義務に違反した場合の取り扱いなどが明記されています。
なぜ契約のしおりが大切なのか?
理由①:契約トラブルを防ぐため
「こんなときは保険金が出ると思っていたのに、実際は対象外だった」
――このようなトラブルを避けるためにも、契約のしおりを契約前に必ず読むことが重要です。
理由②:法律上の説明義務に基づいている
保険会社には、契約者に対して重要事項を適切に説明する「説明義務」があります。
そのため、契約のしおりは単なるパンフレットではなく、契約内容を理解するための重要資料なのです。
契約のしおりの読み方・確認ポイント
「全部読むのは大変…」という方も多いと思いますが、次のポイントは最低限チェックしておくことをおすすめします。
✅ チェックしておきたい項目リスト
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保険金の支払対象と支払条件
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保険金が支払われない事由(免責)
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解約返戻金の有無・金額
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保険料の払込方法・払込回数
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契約の解除・失効に関する条件
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告知義務やその違反時の対応
まとめ:契約のしおりは「読むべき大切な書類」です
契約のしおりは、保険契約の中でとても大切な役割を果たします。
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約款の中から、特に重要なポイントを抜き出してわかりやすくした資料
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保険金が「もらえる・もらえない」場面を契約者に事前に伝えるためのツール
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契約者と保険会社の認識ズレを防ぐための重要書類
保険に加入するときは、パンフレットだけでなく契約のしおりにも目を通すようにしましょう。少しの手間が、将来の安心につながります。
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