定期保険特約付終身保険(ていきほけんとくやくつきしゅうしんほけん)とは、
一生涯の保障がある終身保険に、一定期間だけ保障を上乗せできる定期保険特約を組み合わせた生命保険のことです。
ライフステージに応じて「必要な時期だけ手厚い保障を確保したい」というニーズに応える仕組みです。
1. 基本構造
① 主契約:終身保険
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一生涯、死亡または高度障害の保障が続く保険
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契約期間に制限がなく、被保険者が何歳で亡くなっても保険金が支払われる
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保険料は契約時に決まり、基本的に上がらない
② 特約:定期保険
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あらかじめ決められた期間だけ保障を上乗せする掛け捨て型の保険
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一定期間内に死亡または高度障害になった場合、追加の保険金が支払われる
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満期保険金はない
2. 定期保険特約付終身保険の仕組み
例えば、終身保険部分で300万円の保障を確保し、定期保険特約で2,000万円を上乗せした場合、
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契約期間中に万一のことがあれば合計2,300万円が支払われます。
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特約期間が終了すると、終身保険の300万円だけが残ります。
3. メリット
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必要な時期に大きな保障を確保できる
子育て期や住宅ローン返済中など、万一の際に必要な金額が多い時期だけ保障を手厚くできる。 -
一生涯の保障も同時に確保
特約が切れた後も終身部分の保障が残り、葬儀費用や遺族の生活費に充てられる。 -
契約が一本化されて管理しやすい
終身保険と定期保険を別々に契約するより、契約手続きや管理が簡単。
4. 注意点・デメリット
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特約が終了すると保障が大幅に減る
終身部分だけでは保障額が不足する可能性があるため、将来の保障計画が必要。 -
更新型の場合は保険料が上がる
定期保険特約部分が更新型だと、更新のたびに保険料が上昇する。 -
掛け捨て部分は返戻金がない
定期保険特約部分は資産形成には向かない。
5. 向いている人
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小さい子どもがいて、教育費や生活費の保障を手厚くしたい人
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住宅ローン返済中で、一定期間だけ大きな保障が必要な人
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一生涯の最低限の保障も確保しておきたい人
6. まとめ
定期保険特約付終身保険は、
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一生涯の保障(終身保険部分)
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必要な時期の上乗せ保障(定期保険特約部分)
を一つの契約で確保できる生命保険です。
ただし、特約終了後の保障額や将来の保険料負担を見据えて契約内容を設計することが大切です。
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