延長保険

延長保険とは?解約返戻金を使った生命保険の仕組みをやさしく解説

生命保険を見直すときに「延長保険」という選択肢を聞いたことはありませんか?
「払い込みをやめたいけど保障は残したい」という人に役立つ制度です。

この記事では、**「延長保険とは何か」「仕組み」「メリット・デメリット」「利用時の注意点」**を、初心者にもわかりやすく解説します。

✅ 延長保険とは?

延長保険(えんちょうほけん)とは、生命保険の保険料の払い込みを中止しても、一定の保障を続けるための制度です。

✅ 仕組みを一言で
「解約返戻金を使って、死亡保険金は同額のまま、保険期間を短くした有期保険を買い直す」

つまり、払い込みをやめた時点の解約返戻金を元手に、新たに同じ保険金額の保険を組み直すイメージです。

✅ 延長保険の仕組みを具体的に

契約中の終身保険を例にすると…

  • 払い込みを中止する

  • その時点の解約返戻金を使って「保険金額が同じ」保険に切り替え

  • ただし期間は短くなる(=保険期間が限定される)

具体例

  • 元の保険:死亡保険金1,000万円、終身(払い込み中)

  • 延長保険:死亡保険金1,000万円はそのまま

  • ただし、保障期間は10年などに短縮

 

✅ 解約返戻金が多い場合のパターン

解約返戻金が多い場合は…

  • その返戻金で現在の保険の満期まで保障を続けられる

  • さらに生存保険金を受け取れる場合もある

つまり、返戻金の大きさによって「どれくらい延長できるか」「どんな保障がつくか」が変わります。

✅ 延長保険と払い済み保険の違い

似た用語に「払い済み保険」があります。

項目 延長保険 払い済み保険
保険金額 同じ金額を維持 減額される
保険期間 短くなる 元の期間を維持(終身など)
解約返戻金の使い道 保険期間を買う 保険金額を買う

✅ 延長保険:保険金は減らさず、期間を短縮
✅ 払い済み保険:期間はそのまま、保険金は減額

保険の見直しをする際は、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

✅ 延長保険のメリット

✅ 保険料の支払いをストップできる
✅ 死亡保障額は同じまま確保できる
✅ 経済的に厳しいときの選択肢になる

✅ 延長保険のデメリット・注意点

⚠️ 保険期間が短くなる
→ 解約返戻金が少ないとすぐに期間満了することも

⚠️ 付加していた特約は消滅する
→ 医療特約、災害特約などは継続不可

⚠️ 解約返戻金が少なすぎると延長保険にできないケースも

✅ 注意ポイント

「延長保険への変更を申し込む前に、保険会社にシミュレーションを出してもらい、どのくらい延長できるかを必ず確認しましょう。」

✅ まとめ

  • 延長保険とは:保険料の払い込みをやめて、解約返戻金を使い、同じ保険金額で保険期間を短縮した有期保険に切り替える仕組み

  • メリット:保険料を払わなくても同じ保障額を確保可能

  • デメリット:保険期間が短くなり、特約は消滅

家計が厳しいときでも**「死亡保障を失わないための選択肢」**として役立ちますが、内容をよく理解してから活用することが大切です。

さらに参照してください:

ART(代替的リスク移転)とは?保険ではカバーしきれないリスクを移転する新しい手法を解説