投資性の強い生命保険とは、保障機能に加えて資産運用による利益の獲得を目的とする生命保険の総称です。
一般的な死亡保障や医療保障だけでなく、運用成果によって受け取れる保険金や解約返戻金が増減する点が特徴です。
代表的な商品には、以下の3つがあります。
1. 変額保険
変額保険は、保険会社が株式や債券などで資産運用を行い、その運用実績に応じて保険金や解約返戻金が増減します。
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メリット:運用が好調なら高いリターンを期待できる
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デメリット:運用が不調だと受け取る金額が減る可能性がある
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リスク負担:投資リスクは契約者が負う
💡 例
契約時に1,000万円の死亡保険金を目安とするプランを選んでも、運用が好調なら1,200万円以上に増えることがあります。一方で、市場が下落すれば900万円程度に減る場合もあります。
2. 外貨建て保険
外貨建て保険は、保険料の支払いや保険金の受取を米ドルや豪ドルなど外国通貨で行う生命保険です。
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メリット:円建て保険より予定利率が高い傾向
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デメリット:為替相場の変動により、円換算額が増減(為替リスク)
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ポイント:為替ヘッジ付き商品もあるが、その分コストが上がる
💡 例
米ドル建て保険で10万ドルの保険金を受け取る場合、1ドル=110円なら1,100万円ですが、1ドル=100円に円高が進むと1,000万円になってしまいます。
3. 市場価格調整(MVA)型保険
市場価格調整(MVA:Market Value Adjustment)とは、解約時などにその時点の市場金利を反映して解約返戻金を増減させる仕組みです。
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メリット:金利が下がったタイミングで解約すれば有利になる場合がある
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デメリット:金利が上がっている時期に解約すると返戻金が大きく減ることもある
投資性の強い生命保険を選ぶ際の注意点
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元本保証がない
市場の動きによっては損失が出る可能性がある。 -
長期運用が前提
短期間での解約は損失リスクが高い。 -
手数料・為替コストに注意
運用管理費や為替手数料がリターンを減らす要因になり得る。
まとめ
投資性の強い生命保険は、「保障+資産運用」という2つの機能を持つ金融商品です。
変額保険・外貨建て保険・MVA型保険など種類によって特徴やリスクが異なるため、自分の投資経験やリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。
特に生命保険としての保障を重視するのか、資産形成を重視するのかを明確にしてから検討すると失敗を防ぎやすくなります。
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