老後資金づくりの手段として人気の「個人年金保険」。
その中でよく出てくる用語のひとつが「据置期間(すえおききかん)」です。
この記事では、据置期間の意味やメリット・デメリット、選び方のポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。
据置期間とは?
「据置期間」とは、個人年金保険において、保険料の払い込みが終わった後から年金の受け取りを開始するまでの期間を指します。
この期間中、契約者は年金を受け取らずに待機する形になりますが、保険会社はその間も資金を運用し、年金額の増加が見込めるのが特徴です。
具体例で理解する据置期間
たとえば、以下のようなケースを考えてみましょう。
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35歳で個人年金保険に加入
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60歳までに保険料を払い終える(払込満了)
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年金の受け取りを65歳から開始
この「60歳〜65歳の5年間」が据置期間です。
この間、保険会社に資金を預けたままにすることで、利息(運用益)が上乗せされます。
据置期間のメリット
✅ 1. 年金額が増える可能性がある
据置期間中、保険会社は契約者から預かった資金を運用するため、将来的な年金額が増える設計となっています。
✅ 2. 老後資金を必要なタイミングに合わせて受け取れる
退職直後は退職金などが入って手元資金に余裕がある場合、「年金の受取開始は65歳から」といったように計画的に受け取り時期をコントロールできます。
据置期間のデメリット・注意点
⚠️ 1. 万が一のリスクに注意
据置期間中に死亡した場合、年金は受け取れず死亡給付金となる可能性もあります。
商品ごとの契約内容をしっかり確認しましょう。
⚠️ 2. 税制上の扱いに注意
据置期間を設定することで、年金の一部が雑所得として課税対象になる場合があります。
将来の税負担も考慮に入れておくことが大切です。
据置期間の設定は商品によって異なる
据置期間の長さや設定可否は、保険会社や保険商品によって違います。
一般的には、
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0年(すぐに年金受け取り)〜10年程度
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一部の商品では自分で期間を選べる場合もあり
契約時に「何歳から年金を受け取りたいか」に応じて、適切な据置期間を検討しましょう。
こんな人におすすめ!据置期間を活用すべきケース
✅ 退職金や他の年金収入がしばらく続く人
→ 65歳開始に設定することで、年金の上乗せ&必要なタイミングでの受け取りが両立できます。
✅ インフレ対策として少しでも資産を増やしたい人
→ 据え置くことで、金利が高ければ受取総額の増加が期待できます。
まとめ|据置期間は、老後のライフプランを柔軟に設計する手段
据置期間は、ただ「受け取りを先延ばしにする期間」ではなく、資産を育てながら、受け取り時期を自分で調整できる重要な選択肢です。
将来の生活費・退職金・年金支給額など、さまざまな要素を踏まえて、自分に合った据置期間の設定を検討してみてください。
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