自動車保険の説明や契約書の中でよく出てくる言葉のひとつに「搭乗者(とうじょうしゃ)」があります。
一見すると「同乗者」と同じ意味に思えますが、実は範囲が異なります。
本記事では、搭乗者の正しい意味や同乗者との違い、さらに関連する保険の内容や注意点までわかりやすく解説します。
搭乗者の意味
「搭乗者」とは、自動車に乗っているすべての人を指します。
ここでいう「乗っている」には運転者も含まれるのがポイントです。
つまり、車を運転している本人も、助手席や後部座席に座っている人も、全員が「搭乗者」となります。
同乗者との違い
混同しやすい用語に「同乗者」がありますが、意味は異なります。
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搭乗者:自動車に乗っている人全員(運転者+同乗者)
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同乗者:運転者以外で、同じ車に乗っている人
例えば、あなたが友人の車を運転している場合、あなたは「搭乗者」ですが「同乗者」ではありません。
一方、助手席に座っている友人は「搭乗者」でもあり「同乗者」でもあります。
搭乗者に関連する保険「搭乗者傷害保険」
自動車保険の特約としてよく見かけるのが**「搭乗者傷害保険」**です。
これは、契約している自動車に搭乗中の運転者や同乗者が事故によりケガを負ったり、死亡した場合に保険金が支払われるものです。
搭乗者傷害保険の特徴
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対象は契約車両に乗っている運転者および同乗者
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支払われる保険金は、あらかじめ定められた額(定額)であることが多い
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過失割合に関係なく、所定の条件を満たせば支払われる
保険金が支払われないケース
搭乗者傷害保険でも、すべての事故が補償されるわけではありません。
以下のような場合は、保険金が支払われないので注意が必要です。
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無免許運転や酒酔い運転など、正常な運転ができない状態での事故
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トラック荷台に乗る、窓から身を乗り出すなどの違法な乗車方法
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契約者自身が故意に起こした事故
これらは法律上も危険行為として禁止されており、保険での救済は受けられません。
まとめ
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搭乗者は運転者を含む、車に乗っている全員のこと
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同乗者は運転者を除いた乗員のこと
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関連する保険として「搭乗者傷害保険」があり、事故時のケガや死亡に備えられる
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違法運転や危険な乗車方法では保険金が支払われない
安全運転を心がけることはもちろんですが、もしもの事故に備えて、自分や同乗者がしっかり補償を受けられるように、自動車保険の内容はしっかり確認しておきましょう。
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