クレジット契約やローン契約には、利用者が「期日まで支払いを待ってもらえる権利」があります。
この仕組みを理解しておくと、支払いトラブルを避けやすくなります。
今回は、法律・クレジット実務の両面で重要な「期限の利益」を初心者向けに解説します。
期限の利益とは?
期限の利益とは、支払期日が来るまで債務者(利用者)が支払いをしなくてもよい権利のことです。
英語では Right not to Pay before Due Date と呼ばれ、クレジットカードやローンなど、多くの金融契約に共通する基本的な考え方です。
利用者は、定められた支払日までは返済を強制されず、カード会社も期日前に請求することはできません。
「約束した日まで待ってもらえる」という、利用者にとって非常に重要な権利です。
具体例で理解する期限の利益
● クレジットカードの利用例
たとえば、1月10日に1万円の買い物をしたとしても、
支払日は翌月の2月○日(カード会社による)です。
この支払日までは返済を求められないため、これが「期限の利益」にあたります。
● 分割払いやローンの場合
毎月の返済日が 27 日なら、次回の27日までは返済をしなくて良いという権利が利用者にあります。
期限の利益が失われるケース(期限の利益喪失)
期限の利益は絶対ではなく、一定の条件を満たすと失うことがあります。
これを「期限の利益喪失」と呼びます。
一般的に次のような場合に発生します。
● 支払いの遅延(延滞)
約束の期日までに支払わない場合、最も多いパターンです。
● 利用者が破産・債務整理を開始した場合
信用状態が大きく変わるため、残債の一括請求が可能になります。
● 契約で定められた義務を違反した場合
虚偽申告や重大な契約違反なども対象。
期限の利益を失うと、残りの支払いをすべて一括で請求される場合 があります。
なぜ期限の利益が重要なのか?
● 利用者にとってのメリット
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計画的に支払いができる
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支払日まで資金を準備する余裕が生まれる
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毎月の家計管理がしやすくなる
● カード会社にとってのメリット
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契約に基づく安定した返済スケジュールを管理しやすい
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リスク管理が行いやすい
期限の利益を守るためにできること
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支払日を必ず把握する
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延滞しそうなときは早めにカード会社へ連絡
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口座残高を常に確認する
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支払いを分散しすぎないよう管理する
小さな意識で、期限の利益喪失のリスクは大幅に下げられます。
まとめ
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期限の利益とは、支払期日まで返済を待ってもらえる権利。
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クレジットカード・ローン・分割払いなど多くの契約に適用される。
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延滞などで「期限の利益喪失」となり、一括請求されることもある。
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正しく理解することで、支払いトラブルを未然に防げる。
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