株式市場のニュースを見ていると、
「◯◯社が減資を実施」
という言葉を目にすることがあります。
一見するとFXとは関係なさそうですが、減資は株価や市場心理を通じて為替相場にも影響を与える重要な企業行動のひとつです。
ここでは、FX初心者の方にもわかりやすく、減資の仕組みと注意点を解説します。
減資とは何か?
減資(げんし)とは、企業が資本金の額を減少させる手続きのことです。
資本金は、
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株主が出資したお金
-
会社の体力や信用力の象徴
として、決算書の「資本の部」に計上されています。
この資本金を、
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剰余金へ振り替える
-
欠損(赤字)の補てんに使う
といった目的で減らすのが減資です。
なぜ企業は減資を行うのか?
企業が減資を行う理由は、大きく分けて2つあります。
① 余剰な資本金を整理するため
事業規模に対して資本金が過大な場合、
資本金の一部を剰余金に振り替え、
株主へ還元しやすくする目的で減資が行われることがあります。
② 累積赤字を補てんするため
赤字が続いた企業では、
資本金を取り崩して欠損を埋める「欠損てん補」のために減資を行います。
この場合、
実際にお金が動くわけではなく、帳簿上の数字が変わるだけ
という点が重要です。
減資=業績回復ではない点に注意
減資をすると、
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赤字が解消されたように見える
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財務内容が改善したように見える
ことがありますが、実態が良くなったとは限りません。
特に欠損てん補を目的とした減資は、
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事業の収益力が回復したわけではない
-
キャッシュフローが改善したわけでもない
というケースが多いため、投資判断には注意が必要です。
FXトレーダーが減資を知っておくべき理由
FXでは企業の株を直接取引しませんが、
減資のニュースは次の流れで為替相場に影響することがあります。
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減資発表 → 株価下落
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株式市場全体のリスク回避
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円高(リスクオフ)や通貨安が進行
特に、
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日経平均株価
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TOPIX
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日本企業に関連するニュース
は、ドル円(USD/JPY)やクロス円の値動きに波及しやすいため、
減資の話題が出たときは要チェックです。
有償減資と無償減資の違い(現在の考え方)
以前は、
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株主に資産を返還する「有償減資」
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資産返還を伴わない「無償減資」
という区分がありました。
しかし、2006年5月の会社法改正以降、
減資は「単なる資本の部の変動」と位置づけられ、
現在では企業の会計上の整理手続きとして扱われています。
実際の取引シーンでの注意点
FX取引を行う際、減資に関連するニュースを見たら、
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短期的な市場の反応(株安・円高)
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過剰なリスク回避が起きていないか
-
ファンダメンタルズの変化が一時的か
を冷静に見極めることが大切です。
ニュースに過剰反応して、
根拠の薄いエントリーをしないよう注意しましょう。
まとめ|減資は「中身」を見ることが重要
減資とは、
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資本金を減らす企業手続き
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剰余金の整理や欠損補てんが目的
-
業績改善とは限らない
という特徴を持っています。
FXトレーダーにとっても、
減資=ネガティブ要因とは限らないが、市場心理を動かす材料になりやすい
という点を押さえておくことが重要です。
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