**為替リスク(かわせりすく)**とは、外国為替相場(為替レート)の変動によって、外貨建ての金融商品の価値が変わるリスクのことをいいます。
特に、外貨建ての生命保険などを契約する際には、この為替リスクをしっかり理解しておくことが大切です。
為替リスクの基本的な仕組み
為替リスクは、外貨と日本円の交換レートが変動することで発生します。
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円高になると…
外貨建て資産を日本円に換算したときの価値が減る(=損失になる可能性)。 -
円安になると…
外貨建て資産を日本円に換算したときの価値が増える(=利益になる可能性)。
つまり、為替レートの変動は、外貨で運用する金融商品の価値に直接影響を与えるのです。
具体例:外貨建て保険の場合
例えば、米ドル建ての生命保険に加入し、10万ドルの保険金を将来受け取る契約をしたケースを考えます。
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契約時のレート:1ドル=110円
→ 受取額は日本円換算で 約1100万円。 -
受取時に円高が進み、1ドル=100円になった場合
→ 受取額は 約1000万円に減少。
このように、同じ10万ドルでも円換算で100万円の差が出ます。
払込保険料総額を下回ってしまう可能性もあるため、外貨建て保険では特に注意が必要です。
外貨建て保険における為替リスクのポイント
● メリット
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為替が円安に動けば、受け取り額が増える可能性
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金利水準の高い通貨での運用による利回りメリット
● デメリット(注意点)
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円高になると受取額が減少し、払込総額を下回るリスク
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為替相場を予想するのは難しい
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長期契約でも為替変動リスクは続く
為替リスクを抑える方法は?
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為替ヘッジ付き商品を選ぶ
為替変動の影響を軽減する仕組みを持つ保険商品もあります。ただし、ヘッジコストがかかる場合も。 -
分散投資を検討する
外貨建てだけに偏らず、円建て商品とバランスを取るなど、リスクを分散。 -
為替の動向を定期的にチェック
長期契約中も、為替レートの変動を意識しておくことが大切です。
まとめ
為替リスクとは、為替レートの変動で外貨建て金融商品の価値が上下するリスクのことです。
特に外貨建て生命保険では、将来の保険金の日本円換算額が、払込総額を下回る可能性があるため注意が必要です。
安易に「金利が高いからお得」と思い込まず、為替リスクをしっかり理解し、自分のリスク許容度に合った選択をしましょう。
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