保険の契約書や約款を読むと、「特約」「特則」といった用語が並んでいて混乱する方も多いのではないでしょうか。
本記事では、特に生命保険や損害保険で使われる「特則」について、その意味や具体例をわかりやすく解説します。
特則とは
特則とは、ある特約に付加される規定のことです。
主契約や特約の内容を補足し、保障の範囲を広げたり、保険料の払い方を変えたりするために設けられます。
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主契約…保険の基本となる契約
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特約…主契約に追加して保障を拡大する契約
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特則…特約にさらに条件や拡張を加える規定
つまり特則は「特約の中の追加ルール」という位置づけです。
特則の主な例
1. 主契約の転換に関する特則
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転換とは、現在加入している保険を新しい保険に切り替えること。
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今までの生命保険の積立部分や積立配当金を下取りし、その資金を新しい保険料の一部に充当する仕組み。
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新規契約よりも保険料負担を軽くできる可能性があります。
例:10年前に加入した終身保険を、保障内容を広げた定期付き終身保険に転換するケース。
2. 保険料の一部を一時払いにする特則
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保険料の支払い方法を変更することで、総支払額を抑えたり、契約条件を柔軟にしたりできます。
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毎月払いだけでなく、一部をまとめて支払うことが可能。
例:全期間のうち最初の5年分を一括で払い、残りは月払いにする契約。
特則と特約の違い
混同しやすいですが、整理すると以下の通りです。
用語 | 位置づけ | 役割 |
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主契約 | 保険の基本部分 | 基本的な保障を提供 |
特約 | 主契約に追加 | 保障範囲を拡大 |
特則 | 特約に追加 | 条件・内容をさらに補足・拡張 |
注意点
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特則は保険会社ごとに内容や条件が異なります。
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特則の適用によっては、解約返戻金や保障内容が変わる場合があります。
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転換の場合、過去の契約の積立部分を利用するため、新しい契約で元本割れすることもあるため要確認です。
まとめ
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特則は「特約をさらに補足・拡張する規定」
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代表例は「主契約の転換」や「保険料の一部一時払い」
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内容は保険会社や商品によって異なるため、契約前に必ず約款を確認
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