保険の申し込み時や医療関係の書類で目にすることがある「現症(げんしょう)」という言葉。
似たような言葉に「既往症」や「持病」もありますが、それぞれ何が違うのでしょうか?
この記事では、現症の意味や既往症・持病との違い、生命保険や医療保険の告知義務との関係について、初心者にもわかりやすく解説します。
✅ 現症(げんしょう)とは?
**現症(げんしょう)**とは、
現在進行形で治療中のケガや病気のことを指します。
たとえば、今まさに病院に通院している、薬を飲んでいる、治療中であるといった状態が「現症」です。
📘 似た用語との違いをチェック
● 現症 vs 既往症(きおうしょう)
用語 | 意味 | 具体例 |
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現症 | 現在治療中の病気やケガ | 骨折で通院中、糖尿病で投薬中 |
既往症 | 過去にかかった病気で、今は治っているもの | 子どもの頃の喘息、治癒した胃潰瘍 |
● 現症 vs 持病
「持病」は、慢性的・長期的に患っている病気を指します。
現症の中でも特に長期にわたるものが「持病」と呼ばれることもあります。
🏥 現症があると、保険に入れないの?
現症がある場合、保険の審査に影響が出る可能性があります。
生命保険や医療保険に申し込む際には、加入者(=被保険者)は「告知義務」を果たさなければなりません。
このとき、現在治療中の病気=現症は必ず告知が必要な項目となるのが一般的です。
✅ 告知義務とは?
保険会社に対し、自身の健康状態や病歴を正確に申告する義務のこと。
虚偽や申告漏れがあると、契約が無効・解除されることがあります。
⚠️ 告知義務違反のリスク
現症があるにもかかわらず、それを告知しなかった場合…
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保険契約が取り消される
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給付金や保険金が支払われない
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最悪の場合、全額自己負担になる
というリスクがあります。
💬 たとえば:糖尿病で治療中(現症)なのに、それを申告せずに医療保険に加入した場合、のちに糖尿病合併症で入院しても給付金が支払われないことがあります。
📝 告知が必要な「現症」の具体例
保険会社が告知を求めることが多い「現症」は以下のようなものです:
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がん、心臓病、脳卒中
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糖尿病、高血圧、高脂血症
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精神疾患(うつ病・双極性障害など)
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慢性肝炎、腎臓病
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妊娠中や流産後の入院
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骨折・けがでの通院中
💡 対策:「現症」がある人でも保険に入るには?
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引受基準緩和型保険や無選択型保険といった、健康状態に配慮した保険商品を検討する
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医師の診断書や完治証明書を用意する
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保険ショップや専門のFP(ファイナンシャルプランナー)に相談する
✅ まとめ|現症とは「現在治療中の病気・ケガ」のこと
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「現症」は、今まさに治療中の病気やケガを意味します
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「既往症」や「持病」とは意味が異なります
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保険加入時には現症を正確に申告し、告知義務違反に注意
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健康状態に不安がある場合でも、加入できる保険の選択肢はあります
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