生前給付保険とは

生前給付保険(せいぜんきゅうふほけん)とは?|三大疾病に備える“もしも”のための保険

重い病気にかかったとき、「今、手元にお金があったら…」と感じることは少なくありません。
そんなときに助けになるのが、「生前給付保険(せいぜんきゅうふほけん)」です。

この記事では、生前給付保険の基本的な仕組みや特徴、よく似た保険である「リビング・ニーズ特約」との違いについて、初心者にもわかりやすく解説します。

✅ 生前給付保険とは?

生前給付保険とは、被保険者が三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)など、特定の重い病気にかかった場合に、生存中に保険金を受け取れる保険のことを指します。

もともとは「死亡時」に支払われるはずの死亡保険金や高度障害保険金と同額の金額が、生きているうちに受け取れるのが最大のポイントです。

💡 なぜ「生前」に保険金を受け取れるの?

通常、生命保険の死亡保険金は、契約者が亡くなったあとに遺族が受け取ります。
しかし、生前給付保険では、深刻な病気と診断されたタイミングで保険金を受け取ることが可能です。

▶ 主な目的は?

  • 高額な医療費や治療費にあてる

  • 介護や療養の準備をする

  • 自由な時間を過ごすための資金にする

「亡くなった後のお金」ではなく、「生きている今を支えるためのお金」という考え方です。

🛡️ 対象となる病気(例)

生前給付保険で給付の対象になるのは、主に三大疾病と呼ばれる以下の病気です。

疾病名 給付の条件例
がん(悪性新生物) 診断確定時に給付される
急性心筋梗塞 発症後、一定期間の入院または治療が必要
脳卒中(脳出血・脳梗塞など) 後遺症が残る、もしくは継続した治療が必要な場合

※ 保険会社ごとに細かな条件は異なります。

🔁 「リビング・ニーズ特約」との違いは?

生前給付保険とよく比較されるのが、「リビング・ニーズ特約」です。

項目 生前給付保険 リビング・ニーズ特約
給付の対象 三大疾病など特定の病気 余命6ヶ月以内と判断された場合
給付のタイミング 病気の診断や症状が条件を満たしたとき 医師により余命6ヶ月以内と診断されたとき
給付される保険金 死亡保険金と同額(または一部) 死亡保険金の一部または全部

▶ リビング・ニーズ特約とは?

生命保険に付帯できる無料の特約で、病気やケガの種類を問わず、余命6ヶ月以内と診断された場合に生前に保険金を受け取れる制度です。

生前給付保険は「病気による給付」、**リビング・ニーズ特約は「余命による給付」**という点が、大きな違いです。

💬 生前給付保険はこんな方におすすめ

  • がんや心筋梗塞、脳卒中への備えを重視している方

  • 万一の際に、自分のためにお金を使いたい方

  • 医療保険だけでなく、生きるための保障が欲しいと考えている方

近年では、がんと診断されただけで保険金が給付されるタイプも増えており、治療の選択肢を広げる手段として注目されています。

✅ まとめ|生きることに備える「生前給付保険」

生前給付保険は、重い病気にかかったときに、生きている本人が保険金を受け取れる仕組みです。
「遺された家族のため」だけではなく、「自分のため」に保険を活用する選択肢として、近年ますますニーズが高まっています。

リビング・ニーズ特約とあわせて検討し、「いざというときにお金の心配をせずに過ごせる準備」を考えてみてはいかがでしょうか。

さらに参照してください:

製造物責任(せいぞうぶつせきにん)とは?|企業が負うべき「モノの欠陥」の賠償責任