国民年金の保険料は、すべての人にとって大きな負担になりがちです。
そのため、収入が少ない世帯向けに「申請半額免除」という制度が用意されています。
今回は、この制度の仕組みや注意点を専門家の視点からわかりやすく解説します。
申請半額免除とは
「申請半額免除」とは、本人や世帯主、配偶者の所得が一定基準以下の場合に、申請することで国民年金保険料の半額が免除される制度です。
通常の全額免除と異なり、保険料の半分は納める必要がありますが、負担を大きく軽減できるのが特徴です。
適用の条件
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本人、世帯主、配偶者のいずれもが所得基準を満たしていること
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市区町村役場や年金事務所に申請を行うこと
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毎年更新が必要であり、自動継続にはならない
老齢基礎年金への影響
半額免除期間中は、納付した保険料と免除分を合わせて将来の年金額に反映されます。
ただし、満額に比べると計算上は減額されます。
例えば:
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半額免除期間は 6/8(75%) が老齢基礎年金の受給額に反映
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なお、平成21年3月以前の制度では国庫負担割合が異なり 2/3(66%) の計算
後から追納できる制度
免除を受けた期間については、10年以内であれば追納(後から納付)することが可能です。
追納を行えば、その分年金額を増やすことができるため、将来の受給額を重視する人には大切な制度です。
注意点
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申請は必ず期限内に行う必要がある
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免除を受けたまま追納をしないと、将来の年金額が少なくなる
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所得の状況によっては翌年度に免除が継続されないこともある
まとめ
「申請半額免除」は、経済的に負担を感じている人にとって大きな助けになる制度です。
ただし、将来の年金額に影響するため、追納をするかどうかも含めて計画的に利用することが大切です。
収入状況や老後の生活設計に合わせて、最適な方法を選びましょう。
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