「確定年金(かくていねんきん)」は、民間の個人年金保険などで使われる年金受取の形のひとつです。
契約で決めた一定の期間、被保険者の生死に関わらず年金が支払われるのが大きな特徴です。
この記事では、初心者にもわかりやすいように「確定年金とは何か」「仕組み」「他の年金形態との違い」「メリット・デメリット」を整理して解説します。
確定年金とは?【読み方:かくていねんきん】
確定年金とは、契約時に決めた一定期間(例:10年、15年など)、年金が必ず支払われる年金形態です。
ポイントは、受取人が生存していても、亡くなっていても、決められた期間分は必ず支払われることです。
例えば「10年確定年金」なら、年金受取開始から10年間は年金を受け取れます。仮に受取開始後5年で本人が亡くなった場合、残りの5年分は遺族が一時金で受け取れます。
仕組みとイメージ
✅ 受取期間が「確定」している
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例)10年確定年金 ⇒ 10年分は必ず支払われる。
✅ 途中で死亡した場合
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受取人本人が亡くなっても、残り期間分は遺族に一時金で支払い。
✅ 生存していれば通常通り年金を継続受取
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受取期間を全うすれば、最後まで年金を受け取れる。
【具体的なシチュエーション例】
たとえば、Aさん(65歳)が「10年確定年金」を契約し、年金受取を開始します。
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Aさんが70歳で亡くなった場合
→ 残り5年分(75歳まで受け取れるはずの分)は、遺族が一時金として受け取る。 -
Aさんが75歳まで生存した場合
→ 10年間、本人が年金を受け取り続けて終了。
他の年金受取形態との違い
年金の受取形態は大きく以下のように分けられます。
受取形態 | 特徴 |
---|---|
確定年金 | 生死に関わらず一定期間分を必ず受取 |
終身年金 | 生きている間ずっと年金を受け取れる |
有期年金(保証期間なし) | 生きている間だけ、決めた期間内で受取。死亡したら終了 |
✅ 確定年金は「遺族保障」も備えた仕組み
死亡後も残り期間分を遺族が受け取れるのが大きなポイントです。
確定年金のメリット
✅ 年金受取総額が計画しやすい
契約時に期間と金額が決まるので、老後資金計画が立てやすい。
✅ 遺族への保障になる
本人が亡くなっても、遺族が残り分を一時金で受け取れる安心感。
確定年金のデメリット・注意点
⚠️ 長生きリスクには対応しきれない
終身年金のように「生涯保障」ではないので、受取期間終了後に資金が不足する可能性も。
⚠️ インフレリスク
受取額が固定の場合、物価上昇に対して実質的な価値が目減りすることも。
まとめ
確定年金は、生死に関係なく決めた期間は年金を必ず受け取れる仕組みです。
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老後資金を一定期間分確保したい
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遺族に一時金を残したい
といったニーズに向いた年金受取方法です。
老後の生活設計を考える際は、終身年金や有期年金と比較して、自分や家族に合った受取形態を選ぶことが大切です。
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