**「簡易保険(かんいほけん)」**は、かつて郵便局で扱われていた政府運営の生命保険制度で、現在の「かんぽ生命」との違いや、公的な特徴がしばしば話題になります。
本記事では、初心者の方にもわかりやすいように「簡易保険とは何か」「歴史や仕組み」「現在との違い」などを解説します。
簡易保険の読み方と意味
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読み方:かんいほけん
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正式名称:簡易生命保険
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通称:簡保(かんぽ)
「簡易保険」とは、2007年の郵政民営化以前に、日本政府や日本郵政公社が行っていた生命保険事業のことを指します。
簡易保険の特徴
① 公的サービスとしての性格
簡易保険は「簡易生命保険法」に基づき、政府が提供する保険でした。
通常の民間の生命保険は「保険業法」によって規制されますが、簡易保険は法律の枠組みが異なり、公的サービスとして以下のような特徴がありました。
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郵便局を通じて全国どこでも加入できる
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手続きが簡単
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保障内容もシンプル
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国(政府)による信用・保証
特に、地方や離島など民間保険のサービスが届きにくい地域でも、郵便局を通じて同じサービスを受けられるという社会的役割がありました。
郵政民営化との関係
簡易保険は、2007年10月1日に実施された郵政民営化を境に大きく変わりました。
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民営化前:日本政府や日本郵政公社が直接運営
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民営化後:民間の「かんぽ生命保険株式会社」に事業を承継
ただし、民営化前に契約した簡易保険の契約については、日本政府による保証を維持するため、別の組織が管理しています。
【重要ポイント】旧契約の管理機関
郵政民営化以前に結ばれた簡易保険契約は、
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「独立行政法人 郵便貯金・簡易生命保険管理機構」
が引き継いで管理しています。
これは、民営化後も「国の信用を前提に契約した人の権利を守る」ために作られた仕組みです。
「簡保」と「かんぽ生命」の違い
「簡保」という呼び方は今も広く使われていますが、厳密には以下のような違いがあります。
用語 | 主な意味 | 運営主体 |
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簡保(旧簡易保険) | 郵政民営化前の政府による生命保険 | 管理機構が契約管理 |
かんぽ生命 | 民営化後に新規販売される生命保険商品 | かんぽ生命保険株式会社 |
例えば、親世代が郵便局で加入した古い保険は「簡保(旧簡易保険)」で、現在新たに入るなら「かんぽ生命」の商品になります。
具体例:どんな人が加入していた?
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郵便局で簡単に申し込めた
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高齢者や地方在住の方にも広く利用された
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保障がシンプルでわかりやすく、公的信用が大きな安心材料だった
例えば、「おじいちゃんが昔郵便局で入っていた保険」という話をよく聞きますが、これがまさに「簡易保険」です。
まとめ
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**簡易保険(簡保)**は、2007年の郵政民営化以前に日本政府が運営していた生命保険
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郵便局を通じて全国どこでも利用可能で、公的サービスの性格が強かった
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民営化後は「かんぽ生命保険株式会社」が新規販売を担当
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民営化前の契約は「郵便貯金・簡易生命保険管理機構」が管理し、政府の信用を引き継いでいる
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