繰上げ受給とは

繰上げ受給とは?60歳から年金を受け取る制度をわかりやすく解説

「年金はいつから受け取れるの?」という疑問を持つ方は多いでしょう。
通常、老齢基礎年金や老齢厚生年金は 65歳から受給開始 ですが、希望すれば 60歳から受け取ることが可能 です。これを「繰上げ受給」といいます。

早く受け取れるのは魅力的ですが、注意すべき大きなポイントがあります。

繰上げ受給の仕組み

  • 対象となる年金

    • 老齢基礎年金

    • 老齢厚生年金
      (原則として両方同時に請求する必要があります)

  • 受給開始年齢

    • 60歳から65歳になるまでの間に繰り上げ可能

つまり、最も早ければ60歳から年金を受け取れる制度です。

減額率とその影響

繰上げ受給の大きな特徴は「減額が一生続く」という点です。

  • 繰上げ請求をした時点に応じて 1か月ごとに一定率の減額 が行われます。

  • 一度減額された年金額は、その後も一生変わりません。

例えば、60歳から繰上げ受給を選ぶと、65歳まで待った場合に比べて受給額は大きく減少します。そのため、長生きするほどトータルの受給額は少なくなる傾向があります。

繰上げ受給を選ぶメリットとデメリット

メリット

  • 60歳から安定した収入を得られる

  • 退職後の生活資金を早めに確保できる

デメリット

  • 減額された年金額は一生変わらない

  • 長寿の場合、結果的に総額が少なくなる

  • 原則として基礎年金と厚生年金は同時に請求しなければならない

 

こんなケースで検討されやすい

  • 定年後すぐに生活資金が必要な場合

  • 貯蓄が少なく、収入の空白期間を補いたい場合

  • 健康状態などを踏まえ、長生きする見込みが低いと考える場合

 

まとめ

「繰上げ受給」は、60歳から年金を受け取れる制度ですが、その代わりに 受給額が一生減額されるリスク があります。

  • 65歳まで待てば満額受給できる

  • 繰り上げれば早く受け取れるが減額は一生続く

という仕組みをしっかり理解したうえで、自分のライフプランや健康状態、資産状況を考えて判断することが大切です。

👉 年金は「いつから受け取るか」で老後の安心度が変わります。繰上げ受給を検討する際は、メリットとデメリットを比較し、将来の生活設計に合わせて選ぶこと をおすすめします。

さらに参照してください:

繰下げ受給とは?年金を遅らせて受け取るメリットと注意点を解説