病院の検査結果などで「腫瘍(しゅよう)」という言葉を耳にし、不安に思ったことはありませんか?
腫瘍は私たちの身体の中にできる細胞のかたまりですが、すべてが「がん」というわけではありません。
この記事では、「腫瘍とは何か」「良性と悪性の違い」「治療や保険との関係」まで、わかりやすく解説します。
✅ 腫瘍とは?簡単に言うとどんなもの?
「腫瘍(しゅよう)」とは、身体の一部にできた異常な細胞のかたまりのことです。
体の表面だけでなく、内臓など目に見えない部分にもできます。
本来、私たちの細胞は一定のルールに従って分裂・増殖していますが、何らかの原因で制御が効かなくなり、異常に増え続ける細胞ができると腫瘍になります。
🔍 腫瘍には「良性」と「悪性」がある
腫瘍はすべて「がん」というイメージを持つ方も多いですが、実は大きく以下の2つに分類されます。
分類 | 特徴 | 一般的な印象 |
---|---|---|
良性腫瘍 | ゆっくりと増殖/他の組織へ広がらない | 命に関わることは少ない |
悪性腫瘍 | 周囲の組織を壊しながら増殖/転移の可能性あり | 「がん」と呼ばれ命に関わる |
▶ 良性腫瘍とは?
たとえば皮膚にできる「脂肪腫(しぼうしゅ)」や「子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)」などが該当します。
大きくなったり、神経や血管を圧迫したりすることで不調を引き起こすこともありますが、転移の心配がなく、切除すれば再発しにくいのが特徴です。
▶ 悪性腫瘍とは?
いわゆる「がん」です。急激に大きくなったり、血液やリンパ液を通じて他の臓器へ転移したりするリスクがあるため、命に関わる病気とされています。
代表的ながんには、肺がん・乳がん・胃がん・大腸がんなどがあります。
🧪 腫瘍の診断と治療方針はどう決まる?
腫瘍が見つかった場合、まずは**良性か悪性かの判断(病理検査など)**が最も重要です。
診断方法の例
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画像診断(CT、MRI、超音波など)
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生検(バイオプシー):組織を一部採取して顕微鏡で確認
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腫瘍マーカー検査:血液中のがん関連物質をチェック
治療は腫瘍の性質や大きさ、できた場所などによって異なります。
たとえば小さな良性腫瘍であれば経過観察のみで済むこともありますし、悪性腫瘍であれば手術・放射線・抗がん剤など複合的な治療が必要です。
🛡 がん保険との関係|「腫瘍=保険の対象」ではない?
がん保険に加入していても、腫瘍の診断=すぐに保険金が支払われるとは限りません。
なぜかというと?
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良性腫瘍は保険金支払い対象外の場合が多い
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がん保険では「悪性新生物」や「上皮内がん」など、保険会社の定義に該当する病気のみ支払い対象
そのため、保険を検討する際には**約款で「どこまでが支払い対象か」**を事前に確認しておくことが非常に大切です。
🧑⚕️ 実際のケース例
👩【ケース1】子宮筋腫と診断された30代女性
→ 良性腫瘍のため、がん保険の保険金は対象外。医療保険で手術給付金を受け取ることは可能。
👨【ケース2】胃がん(悪性腫瘍)と診断された50代男性
→ がん保険で診断給付金・入院給付金・手術給付金を受給。
✨ まとめ|「腫瘍」という言葉に惑わされず正しく理解を
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「腫瘍」は体内で異常に増殖した細胞のかたまり
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良性腫瘍と悪性腫瘍では、性質も治療も大きく異なる
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がん=悪性腫瘍であり、がん保険の対象となるのは主にこちら
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保険加入時には、「腫瘍」関連の給付条件を必ずチェック
不安な言葉に見えても、腫瘍=すぐに命に関わるというわけではありません。正しく理解し、必要に応じて医師や保険の専門家に相談することで、安心した対応が可能になります。
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