「保険料を払い忘れたら、契約がすぐ終わってしまうの?」
そんな不安を感じたことはありませんか?
実は、生命保険には「自動振替貸付(じどうふりかえかしつけ)」という仕組みがあり、一時的に保険会社が保険料を立て替えてくれる制度が用意されている場合があります。
この記事では、「自動振替貸付制度」の仕組みや注意点をわかりやすく解説します。
🔍 自動振替貸付(制度)とは?
自動振替貸付とは、生命保険の契約者が保険料の支払いを忘れた場合に、保険会社が「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」を使って保険料を自動的に立て替える制度です。
この制度により、支払いが遅れてもすぐに契約が失効することなく、保障が継続される仕組みになっています。
🧩 自動振替貸付が適用される条件
自動振替貸付制度が利用できるのは、以下のような条件を満たす場合です。
✅ 解約返戻金がある保険商品であること
-
終身保険、養老保険などが該当
-
掛け捨て型の保険(定期保険など)には基本的にこの制度はありません
✅ 払込猶予期間を過ぎていること
-
通常、保険料の支払期日を過ぎても、1か月程度の「払込猶予期間」が設けられています
-
この期間中であれば、契約は継続され、通常どおり保険料を支払えばOK
-
猶予期間を過ぎても支払いがなかった場合に、自動振替貸付制度が適用される可能性があります
📘 具体的な流れ|ある契約者のケースで解説
ケース:30代のAさん、終身保険に加入中
-
Aさんは毎月27日に保険料を口座引き落とししていたが、残高不足で引き落としに失敗
-
保険会社から「払込猶予期間に入った」という通知が届く
-
Aさんが気づかずにそのまま1か月が経過
-
保険会社が自動的に、契約中の解約返戻金を使って保険料を立て替え
-
Aさんの保険契約は継続され、保障も維持された
このように、“保険を失効させないためのセーフティネット”として機能するのが、自動振替貸付制度です。
⚠ 利用時の注意点
💸 立て替え=借金扱い
保険会社が自動的に立て替えた金額は、「貸付金」として扱われ、利息がつきます。
たとえば、貸付利率が年5%であれば、長期間放置しておくと解約返戻金がどんどん減少し、最終的に契約が失効してしまう可能性もあるため注意が必要です。
📉 貸付金は解約返戻金から差し引かれる
将来的に解約する場合、貸付金と利息が差し引かれて戻ってくるため、受け取れる金額が減ることになります。
📬 契約状況の確認は必須
-
「自動振替貸付が発生しています」という通知は、はがきやWEBで届く場合があります。
-
気づかず放置していると、貸付が膨らんでしまうことも。
-
定期的に契約状況を確認することが大切です。
📝 まとめ|「払えなかった」時の安心制度だが、過信は禁物
項目 | 内容 |
---|---|
制度名 | 自動振替貸付(制度) |
対象保険 | 解約返戻金がある生命保険 |
適用条件 | 払込猶予期間経過後に保険料未納 |
特徴 | 解約返戻金を使って保険料を立て替え |
注意点 | 利息がかかる/放置で失効リスクあり |
自動振替貸付制度は、万が一支払いが滞ってしまったときの頼れる制度です。
しかしあくまで「一時的な対処法」にすぎません。なるべく早く保険料の支払いを再開し、貸付金も返済することで、契約を健全に保ちましょう。
さらに参照してください: