保険に加入しようとしたとき、「診査(しんさ)」という言葉を耳にしたことはありませんか?
診査は、生命保険に加入する前に行われる大切なステップであり、保険会社が契約の可否や条件を判断するための重要な情報源です。
本記事では、診査の意味や流れ、告知義務との関係について、初心者にもわかりやすく解説します。
診査とは?簡単に言うと…
「診査」とは、生命保険に加入する際に、保険会社が被保険者(保険の対象となる人)の健康状態を確認するために行う医的なチェックのことをいいます。
多くの場合、保険会社が指定した医師や看護師による問診・身体測定・血圧測定・採血・尿検査などが行われ、健康リスクの有無が判断されます。
また、これにあわせて「告知書」に記載された内容(過去の病歴や現在の健康状態、職業など)に基づいた確認も行われます。
診査が必要な理由
生命保険は「相互扶助」の仕組み、つまり多くの人が保険料を出し合って、誰かが困ったときにみんなで支える制度です。
そのため、もしも健康状態が良くない人や、高リスクな職業に就いている人が無条件で加入できると、以下のような問題が起こります。
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健康な人の保険料負担が増えてしまう
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保険金の支払いが増え、制度の維持が難しくなる
これを防ぐために、診査や告知義務が設けられています。
告知義務との関係
診査の過程では、被保険者が「告知義務」を果たすことも重要です。
● 告知義務とは?
被保険者は、過去の傷病歴、現在の健康状態、職業などを正直に保険会社に伝える義務があります。
この情報は、告知書に記入するか、診査時に医師の質問に答える形で提供します。
● 告知義務違反のリスク
仮に事実と異なることを伝えてしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。
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契約が無効になる
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保険金が支払われない
そのため、「ちょっとしたことだから…」と思わず、正確に、ありのまま伝えることが大切です。
診査が不要なケースもある?
最近では、**医師による診査が不要な「無診査型保険」**も増えてきています。
これは、健康に不安がある人でも加入しやすい保険商品で、代わりに以下のような特徴があります。
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保険金額が抑えられている
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保険料が高めに設定されている
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一定期間内は保険金が全額支払われない場合もある
保険選びの際には、自分の健康状態や家族構成、保障の必要性などを総合的に考えて、診査あり・診査なしのどちらが適しているかを判断しましょう。
まとめ:診査は保険制度の公平性を守るための仕組み
診査は、「病気のある人を排除するため」ではなく、「保険制度の公平性を保つため」に行われています。
加入希望者にとっては少し面倒に感じるかもしれませんが、保険金を適切に支払うための大切な仕組みです。
契約時には、診査や告知義務について十分に理解し、正確な情報を提供することが、安心して保険に加入する第一歩になります。
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