逓減型(ていげんがた)とは、保険期間中に保険金額が一定の金額、または一定の割合で徐々に減っていく契約タイプを指します。
この仕組みは特に「定期保険」で使われることが多く、逓減定期保険とも呼ばれます。
逓減型と逓増型の違い
逓減型の反対は**逓増型(ていぞうがた)**です。
項目 | 逓減型 | 逓増型 |
---|---|---|
保険金額の推移 | 時間とともに減る | 時間とともに増える |
主な目的 | 時間の経過で必要保障額が減るケースに対応 | 物価上昇や将来の保障額増加に対応 |
利用されやすい場面 | 住宅ローンの返済に伴う保障額減少 | 企業の役員退職慰労金準備など |
解約返戻金の傾向 | 通常の定期保険と同等か低め | 通常の定期保険より高め |
逓減型保険が使われるシチュエーション
逓減型は「時間が経つにつれて必要な保障額が減っていく」場合に向いています。
例えば次のようなケースです。
-
住宅ローンの残高が減っていく場合
ローン残高に合わせて死亡保障も減らせば、過剰な保険料を払わずに済みます。 -
子どもの成長に伴い教育費の必要額が減る場合
子どもが成長するにつれ、将来必要な教育資金が減るため、保障額も逓減させることで保険料を節約できます。
メリットとデメリット
メリット
-
保険料を抑えやすい(同じ保険期間・初期保障額で比較した場合)
-
ライフプランに合わせた合理的な保障設計が可能
-
過剰な保障を持たずに済む
デメリット
-
保険金額が減るため、後半の保障は少なくなる
-
一度契約した逓減スケジュールは途中変更できない場合が多い
-
将来の保障ニーズが想定より高くなった場合、保障不足になる可能性
逓減定期保険の具体例
例えば、30歳男性が**逓減定期保険(初期死亡保障額3,000万円、30年契約)**に加入し、毎年一定割合で保障額を減らす契約をした場合:
-
契約初期(1年目〜5年目):死亡保障3,000万円
-
中期(15年目):死亡保障2,000万円
-
終期(30年目):死亡保障1,000万円
このように、必要に応じて徐々に保障額が減っていきます。
まとめ
逓減型保険は、時間の経過とともに必要な保障が減るライフプランに適した保険タイプです。
特に住宅ローンや教育資金のように「減っていくリスク」に備える場合、効率的に保険料を抑えることができます。
ただし、将来の保障不足を避けるためにも、加入前にライフプラン全体を見直すことが大切です。
さらに参照してください: