遺族生活資金

遺族生活資金とは?家族を守るために知っておきたい基礎知識

「遺族生活資金って何だろう?」
「いざという時、家族の生活をどう支えればいい?」

こうした疑問を持つ方に向けて、遺族生活資金の意味や考え方をわかりやすく解説します。
保険を検討する際にも重要なキーワードなので、ぜひ理解を深めておきましょう。

✅ 遺族生活資金とは?

**遺族生活資金(いぞくせいかつしきん)**とは、世帯主が亡くなったときに、残された家族が暮らしていくために必要となるお金の総称です。

家族の収入を支えていた人が突然いなくなると、生活費、教育費、住居費など、これまでと同じ生活を維持するのが難しくなることがあります。
そんなとき、遺族生活資金が家計を支える重要な資金となります。

✅ 遺族生活資金の内訳

遺族生活資金は、大きく分けて以下の2つから構成されます。

① 家族の生活資金

  • 一番下の子どもが大学を卒業するまで、家族全体が必要とする生活費

  • 食費、光熱費、教育費など日常の支出をカバー

  • 例:子どもが小学生なら、大学卒業まで約10年以上の生活費が必要になる場合も

 

② 妻の生活資金

  • 子どもが独立した後、妻が安心して生活するための資金

  • 老後の生活費や医療費などを想定

  • 例:夫が亡くなった後、妻が80歳まで生きる場合、何十年分もの生活費を見込む

この「家族の生活資金」と「妻の生活資金」を合計したものが、遺族生活資金と呼ばれます。

✅ 具体的な計算例

たとえば、次のようなケースを考えてみましょう。

夫(40歳)が世帯主、妻(38歳)、子ども(8歳、5歳)の家庭

✅ 家族の生活資金

  • 末子が大学卒業まで約17年

  • 年間300万円 × 17年 = 5,100万円

✅ 妻の生活資金

  • 夫婦の年齢差や妻の老後の想定期間を含めて、約20年分

  • 年間200万円 × 20年 = 4,000万円

✅ 合計:9,100万円

もちろん家庭によって必要額は異なりますが、ざっくりとした目安を出しておくことが大切です。

✅ 保険設計との関係

遺族生活資金をカバーする代表的な方法が生命保険です。
万が一に備えた死亡保険金を遺族が受け取り、生活を支えます。

  • 生活費や教育費を確保する定期保険

  • 老後の妻の生活を支える終身保険

  • 遺族年金など公的保障とのバランスを考える

保険を選ぶときには、この「遺族生活資金」をベースに必要保障額を計算するのがポイントです。

✅ 遺族の定義にも注意

ちなみに「遺族」という言葉の定義は、制度によって異なります。

  • 一般的には「亡くなった人のあとに残された家族や親族」

  • しかし、恩給法や労働基準法など法律ごとに細かい規定あり

    • 例:遺族年金で受給できる範囲は配偶者や子に限定される場合も

保険や年金を活用する際は、「誰が受け取れるのか」をしっかり確認しましょう。

✅ まとめ

  • 遺族生活資金は、世帯主が死亡した際に家族が生活を続けるために必要なお金

  • 「家族の生活資金」と「妻の生活資金」に分けて考える

  • 公的年金や保険を上手に活用して準備することが大切

万が一のリスクを家族で話し合い、ライフプランに合わせた備えをしておきましょう。

さらに参照してください:

【遺族年金とは?】初心者にもわかる仕組みと種類をやさしく解説