損害保険の契約をするとき、「長期契約で一括払いにすると保険料が安くなります」と案内されることがあります。このときに使われるのが**「長期係数(ちょうきけいすう)」**です。
この記事では、長期係数の意味や計算方法、メリット・注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。
長期係数とは?
長期係数とは、2年以上の長期契約で保険料を一括払いするときに適用される割引係数のことです。
損害保険(火災保険や自動車保険など)で、保険期間を長く設定し、更新のたびに支払うのではなくまとめて前払いする場合に使われます。
なぜ割引されるのか?
一括払いをすると、保険会社は翌年以降の保険料を前もって受け取ることになります。そのため、契約時点の金利や運用収益を考慮し、将来の分を割り引いた金額で契約できる仕組みになっています。
つまり、1年ごとに契約を更新するよりも、長期契約でまとめて支払うほうが総支払額が安くなるのです。
長期係数の例
以下は平成19年4月以降の長期係数の一例です。
保険期間 | 長期係数 |
---|---|
2年 | 1.85 |
5年 | 4.30 |
10年 | 8.20 |
算方法と具体例
長期係数は、1年分の保険料 × 長期係数で計算します。
例
1年間の保険料:10,000円
保険期間:5年(一括払い)
長期係数:4.3
計算式:
10,000円 × 4.3 = 43,000円
もし1年ごとに更新した場合は、10,000円 × 5年 = 50,000円となるため、7,000円の節約になります。
長期係数のメリット
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保険料が安くなる(まとめ払いによる割引効果)
-
契約更新の手間が減る
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保険料が契約時の金額で固定され、途中で値上がりしても影響を受けない場合がある
注意点
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長期係数は改定されることがある
金利情勢などにより、保険会社ごとに係数が変わる場合があります。 -
途中解約すると返戻金が減る
長期契約を途中でやめると、未経過分が返金されますが、一括払いの割引分は戻らないことがあります。 -
ライフプランの変化に注意
引っ越しや保険の見直しで契約が不要になる可能性がある場合は、長期契約が必ずしもお得とは限りません。
まとめ
長期係数は、長期契約の一括払いで保険料を割り引くための係数です。
計算方法はシンプルですが、契約期間が長くなるほど割引額も大きくなります。
ただし、途中解約やライフプランの変化には注意が必要です。
契約前に、保険会社や代理店と十分に相談しましょう。
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