食道がんとは

食道がんとは?早期発見がカギになるがん【初心者向けにわかりやすく解説】

食道がん(読み方:しょくどうがん)は、その名の通り「食道」に発生するがんです。

初期には自覚症状が出にくいため、発見が遅れるケースも少なくありません。

しかし、定期的な健康診断や人間ドックによって早期発見できれば、治療の選択肢も広がり、予後も良好になる可能性があります。

本記事では、食道がんの基礎知識や代表的な症状、リスク要因、早期発見のポイントについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。

食道がんとは?

食道がんは、口から胃へと食べ物を運ぶ「食道」の内側にできる悪性腫瘍です。

がんの発生場所や組織のタイプによって、いくつかの分類があります。

主な2種類の食道がん

  1. 扁平上皮がん(へんぺいじょうひがん)
     日本人に最も多く見られるタイプで、主に食道の中〜上部に発生します。飲酒や喫煙が強く関係しています。

  2. 腺がん(せんがん)
     欧米で多く、日本ではまだ少数派ですが、近年増加傾向にあります。胃酸の逆流(逆流性食道炎)との関連があるとされています。

 

食道がんの症状とは?気づきにくい初期症状

食道がんの初期には、ほとんど症状がありません。しかし進行するにつれ、以下のような症状が現れることがあります。

  • 食べ物が喉や胸でつかえる感じがする

  • 食事中や飲み込み時の痛み

  • 体重減少

  • 声がかすれる(反回神経の麻痺による)

  • 咳が出る、喉の違和感が続く

✅注意ポイント

「ただの胃もたれかな」と思って放置してしまうと、進行してしまう可能性があります。少しでも異変を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。

食道がんの原因・リスク因子

食道がんの発症には、いくつかの生活習慣や体質が関係しています。主なリスク因子は以下の通りです。

リスク因子 解説
喫煙 食道の粘膜に慢性的なダメージを与える
多量の飲酒 特にアルコール分解酵素(ALDH2)の活性が低い人は注意が必要
熱い飲食物 高温の飲み物や食べ物が粘膜を傷つける可能性あり
逆流性食道炎 慢性的な胃酸逆流が腺がんのリスクに
野菜・果物不足 抗酸化物質の摂取不足がリスクに関与する可能性

早期発見のためには?検査と診断方法

初期症状が乏しい食道がんでは、**「無症状でも検診を受ける」**ことが非常に重要です。

主な検査方法

  • 内視鏡検査(胃カメラ)
     食道内を直接観察でき、組織の一部を採取してがんかどうかを調べることも可能です。

  • バリウム検査
     バリウムを飲んでX線で撮影する方法。検診で行われることが多いです。

 

食道がんの治療方法

治療はがんの進行度や全身の健康状態などによって異なります。主な治療法は以下の通りです。

  • 内視鏡的切除(初期がんに有効)

  • 手術療法(食道切除)

  • 放射線療法・化学療法(進行がんの場合や手術と併用することも)

最近では、身体への負担が少ないロボット支援手術も導入され始めています。

食道がんの予防法と生活習慣の見直し

✔ 予防のために心がけたいこと

  • 禁煙・節酒(もしくは控えめに)

  • 熱すぎる飲食を避ける

  • 野菜・果物をバランスよく摂取

  • 定期的な健康診断を受ける

  • 胃酸逆流の症状がある場合は、早めに治療する

 

まとめ:食道がんは「気づきにくい」からこそ、予防と検診が大切

食道がんは、初期にはほとんど症状がないため、見逃されがちな病気です。しかし、リスク因子に注意し、健康診断や人間ドックを活用すれば、早期発見・早期治療が可能です。

「ちょっとおかしいな」と思ったら、自己判断せずに医師へ相談を。
毎日の生活習慣を見直すことが、あなた自身の健康を守る第一歩になります。

さらに参照してください:

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