「高度先進医療(こうどせんしんいりょう)」という言葉を、医療保険やがん保険のパンフレットで目にしたことはありませんか?
聞き慣れない言葉ですが、最先端の治療法でありながら、公的保険が効かないという特徴があります。もしこの医療を受けることになったら、高額な医療費を自分で負担する必要があるかもしれません。
この記事では、「高度先進医療とは何か?」「なぜ高額になるのか?」「どんな備えができるのか?」を初心者にもわかりやすく解説します。
💡 高度先進医療とは?
高度先進医療とは、厚生労働省が定めた先進的な医療技術のうち、安全性や有効性が確認されたものを指します。
✅ ポイントまとめ
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厚生労働省が認可した医療技術
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新しい治療法・手術法が対象
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定期的に見直し・更新される
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公的医療保険の適用外(全額自己負担)
つまり、高度な技術でありながら、国の健康保険ではカバーされない治療という位置づけです。
🏥 どんな医療が「高度先進医療」にあたるの?
高度先進医療に該当するものは時期によって変わりますが、過去には以下のような技術が対象になっていました。
【例】主な高度先進医療の一部(※時期により変更あり)
医療技術名 | 主な対象疾患 | 特徴 |
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陽子線治療 | 前立腺がん、頭頸部がんなど | 身体への負担が少ない放射線治療 |
重粒子線治療 | 難治性がん | ピンポイントでがん細胞を攻撃 |
自家培養軟骨移植術 | 関節の損傷など | 自分の軟骨細胞を培養し移植 |
特に「がん治療」や「再生医療」に関係する先進技術が多く採用されており、選択肢が広がる一方で、治療費は高額になりやすい傾向があります。
💰 高度先進医療の費用はどのくらい?
高度先進医療の技術料は公的医療保険が効かないため、すべて自己負担になります。
実例:陽子線治療を受けた場合
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治療費:約300万円前後(1回の治療)
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入院費や検査費:保険適用(通常の高額療養費制度などが使える)
このように、技術料だけが自己負担となるため、他の医療費と比べて大きな出費になる可能性があります。
🛡️ 医療保険・がん保険での備え方
▶ 先進医療特約の活用
高度先進医療は医療保険やがん保険でカバーされる場合があります。ただし、ほとんどの商品では「先進医療特約」というオプションを付加する必要があります。
【先進医療特約の主な内容】
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高度先進医療にかかる技術料を全額保障
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保険会社が実費を直接医療機関に支払う場合もある
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上限額:多くの商品で2,000万円までなど
▶ 特約は「あとから追加できない」ことも
保険加入時に特約をつけなかった場合、あとから追加できない商品もあります。加入時点でしっかり検討しておくことが重要です。
📌 こんな人は要チェック!
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がん家系で、高度な治療を視野に入れている方
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新しい治療法にも柔軟に対応したいと考えている方
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高額医療に備える手段を確保しておきたい方
✅ まとめ:高度先進医療とは「最先端だが自己負担が大きい医療」
高度先進医療は、治療の選択肢を広げてくれる一方で、費用負担の大きさがネックになります。
医療保険やがん保険に加入する際は、「先進医療特約」の有無をしっかり確認しておくと安心です。
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