「医療費が高すぎて払えないかもしれない……」
そんな不安を感じたことはありませんか?
そんなときに助けになるのが【高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)】です。
この制度を利用すれば、1カ月の医療費が一定額を超えた分は後から払い戻されるため、経済的な負担を大きく軽減することができます。
この記事では、高額療養費制度の仕組みや上限額、申請方法までをわかりやすく解説します。
✅ 高額療養費制度とは?
高額療養費とは、健康保険に加入している人が、1カ月(毎月1日〜月末まで)に支払った自己負担医療費が、ある一定の上限額を超えた場合に、超過分があとから払い戻される制度です。
簡単に言えば、
「高すぎる医療費の一部を、健康保険がカバーしてくれる制度」
ということになります。
✅ 自己負担限度額とは?
高額療養費の上限額(=自己負担限度額)は、誰でも一律ではなく、
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年齢(70歳未満、70歳以上)
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所得の水準
などによって細かく設定されています。
たとえば:70歳未満で所得が「年収約370万円〜770万円」の人の場合
1カ月の自己負担限度額は
👉 約 80,100円 +(医療費-267,000円)×1%
という計算式になります。
✅ 高額療養費制度を使うとどれだけ戻ってくるの?
📌 例:Aさん(40歳・会社員)のケース
突然の入院で総額100万円の医療費がかかったが、健康保険で3割負担なので自己負担は30万円。
高額療養費制度を使ったところ…
✅ 実際の自己負担限度額が約87,000円だったため、
👉 差額の 213,000円 が後から払い戻された!
✅ 高額療養費の申請方法
高額療養費の払い戻しを受けるには、以下の方法があります:
【方法①】あとから申請する場合
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加入している健康保険組合や協会けんぽへ申請書を提出
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審査後、1〜3カ月後に払い戻し
【方法②】「限度額適用認定証」を使う場合(事前に申請)
入院などで高額になることが事前にわかっている場合は、事前に申請しておくと、病院の窓口での支払いが上限額で済みます。
✅ 注意点:対象外になる費用もある
高額療養費制度では、すべての医療費が対象になるわけではありません。
以下の費用は対象外です:
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食事代や差額ベッド代
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自由診療(美容整形や先進医療の一部)
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健康診断などの自費診療
✅ 家族で合算できる「世帯合算」制度も!
同じ健康保険に加入している家族が、同じ月に複数人治療を受けた場合、
それぞれの自己負担額を合算して、高額療養費の対象にできる「世帯合算」という仕組みもあります。
✅ 高額療養費のポイントまとめ
ポイント | 内容 |
---|---|
対象期間 | 毎月1日〜月末まで |
上限額 | 年齢・所得により異なる |
申請方法 | 事後申請 or 限度額認定証で事前対応 |
対象外 | 食事代、差額ベッド代などは対象外 |
家族合算 | 同一世帯の医療費は合算可能 |
🔍 まとめ:高額療養費制度を知っておけば医療費も怖くない!
急な入院や手術で高額な医療費がかかっても、高額療養費制度を使えば家計へのダメージを大きく抑えることができます。
特に、事前に「限度額適用認定証」を取得しておけば、窓口での支払いを最小限にできるため、覚えておいて損はありません。
高額な治療に備えて、この制度をしっかり理解し、いざという時に活用できるようにしておきましょう。
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