「既往症(きおうしょう)」は、生命保険や医療保険を契約するときに非常に大切なキーワードです。
この記事では、初心者でもわかるように「既往症とは何か」「告知義務との関係」「注意点」などをやさしく解説します。
✅ 既往症の意味とは
「既往症」とは、これまでにかかったことのある病気で、現在は治っているものを指します。
たとえば:
-
過去に治療して完治した肺炎
-
数年前に手術で治癒した盲腸炎
現在は健康でも、医療の履歴として「既往症」にあたります。
✅ 既往症と「現症」「持病」の違い
保険の用語では似た言葉もあります。違いを整理しましょう。
用語 | 意味 |
---|---|
既往症 | 過去にかかり、現在は治癒している病気 |
現症 | 現在あるケガや病気の症状 |
持病 | 慢性的・断続的に長期にわたって患う病気、長期の自覚症状 |
✅ 例で理解しよう
-
昔骨折して治った → 既往症
-
現在も腰痛がある → 現症・持病
-
高血圧で長期通院中 → 持病
✅ 既往症は保険の「告知義務」に影響する
保険に入るときには「告知義務」があります。
これは健康状態や過去の病歴を正直に保険会社に申告する義務です。
既往症は、病気の種類や保険の内容によっては告知が必要になります。
たとえば:
-
生命保険の加入時に「過去5年以内の病歴」を聞かれる
-
医療保険で「過去にがんを患ったことがあるか」などを申告する
✅ 告知義務違反のリスク
もし既往症を隠したり、うその告知をしたりすると、「告知義務違反」となり、以下のようなペナルティがあります。
-
契約が解除される
-
保険金や給付金が支払われない
保険は「相互扶助」を前提とした制度なので、公平性を保つために告知義務がとても重視されます。
✅ 具体的なシチュエーション
例:医療保険の申し込み時
Aさんは5年前に胃潰瘍で入院し、完治した。
→ 申込書に「過去5年以内の入院歴」を告知する必要がある。
✅ 既往症があると保険に入れない?
既往症があるからといって必ずしも保険に入れないわけではありません。
-
保険会社によっては引き受け可能
-
引受基準緩和型保険など、既往症のある人でも入りやすい商品もある
✅ まとめ
-
既往症とは:過去にかかって治った病気
-
告知義務との関係:保険契約時に正確に申告する必要がある
-
違反すると:契約解除や保険金不払いのリスク
-
持病や現症とは別物:現在進行中の症状や慢性疾患は別途扱う
保険選びでは、既往症を含めた自分の健康状態を正確に把握し、告知義務を果たすことが大切です。
さらに参照してください: