企業年金連合会とは

企業年金連合会とは?初心者にもわかりやすく解説【きぎょうねんきんれんごうかい】

企業年金に加入していたものの、転職や退職などで短期間で脱退した場合、年金の行方が気になる人も多いでしょう。
そんなときに関わってくるのが「企業年金連合会(きぎょうねんきんれんごうかい)」です。

この記事では、企業年金連合会の仕組みや役割を、初心者でもわかりやすく解説します。

✅ 企業年金連合会とは

企業年金連合会は、昭和42年に「厚生年金保険法」に基づいて設立された「厚生年金基金連合会」が前身です。
平成16年の法改正を受けて、平成17年に現在の名称に変わりました。

企業年金連合会は、主に以下のような役割を担っています。

  • 厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金などから、転職・退職などで短期間で脱退した人の年金原資を引き受ける

  • 移換を受けた年金原資をもとに、将来の年金を給付する

  • そのための資産運用を行う

つまり「企業年金を中途で辞めた人の“年金の受け皿”」としての機能を持っているのが特徴です。

✅ どんな人が企業年金連合会から年金を受け取れる?

例えば以下のようなケースを考えてみましょう。

「30歳のときに勤めていた会社で確定給付企業年金に加入していたが、3年で転職。その後その会社の企業年金からは脱退した。」

こうした場合、加入期間が短いので、そのまま自社年金から受給するのが難しいケースがあります。
このとき、企業年金連合会にその人の年金原資が移換され、老後に連合会から年金を受け取れる仕組みになっています。

ただし、実際に年金を受給するには、一定の要件を満たす必要があり、条件によっては受給額が少なくなるなど注意点もあります。

✅ 企業年金連合会の年金を受給する条件

企業年金連合会からの年金受給は、自動的にもらえるものではなく、以下のような点に注意が必要です。

  • 加入期間や移換金額などによって受給資格が異なる

  • 請求手続きを行う必要がある

  • 受給開始年齢が原則65歳(ただし繰上げ・繰下げも可の場合あり)

特に、転職を何度も繰り返している場合、複数の企業年金からの移換分が合算されるケースもあります。
退職時に自分の年金がどこに移換されたのかを確認しておくことが大切です。

✅ 企業年金連合会の資産運用

企業年金連合会は、移換を受けた年金原資をそのまま眠らせるわけではなく、将来の給付財源を確保するために資産運用を行っています。
公的年金と同様に、国内外の債券や株式などで運用し、リスクを分散しながら増やす仕組みです。

✅ まとめ

  • 企業年金連合会は、厚生年金基金や確定給付企業年金などからの「脱退者の年金原資」を引き受け、将来年金として給付する組織

  • 短期間で企業年金を脱退した人の年金を「受け皿」として管理・運用

  • 受給には条件があり、手続きが必要なので注意

転職や退職を繰り返すと、自分の企業年金の行方を忘れがちですが、企業年金連合会が管理してくれている可能性があります。
将来の年金を確実に受け取るためにも、退職時の企業年金の取り扱いや、連合会への移換状況をしっかり確認しておきましょう。

さらに参照してください:

企業保険とは?初心者向けにやさしく解説【きぎょうほけん】